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2014年10月 2日 (木)

本当に予知できなかったのか まとめ/御嶽山噴火

この災害、本当に予知できなかったのか、まとめてみた。

まず、噴火前の1ヶ月ほどを期間限定してググると、やはりいろんな前兆があったのが分かる:

気象庁発表:
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/volinfo/VK20140911102045_312.html 

火山名 御嶽山 火山の状況に関する解説情報 第1号
平成26年9月11日10時20分 気象庁地震火山部

**(本 文)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、平常)が継続>

1.火山活動の状況
 御嶽山では剣ヶ峰山頂付近で火山性地震が増加しています。
 火山性地震は昨日(10日)昼頃から増加しています。振幅はいずれも小さく、火山性微動は発生していません。
 噴煙の状況は雲のため不明です。地殻変動には、特段の変化は見られていません。

 9月9日からの火山性地震及び火山性微動の回数(速報値)は以下のとおりです。
                火山性地震   火山性微動
  9月 9日          10回     0回
    10日          51回     0回
    11日(10時まで)   49回     0回
    
 火山性地震の日回数が50回を超えたのは、2007年1月25日以来です。

2.防災上の警戒事項等
 御嶽山では、2007年にごく小規模な噴火が発生した79-7火口内及びその近傍に影響する程度の火山灰等の噴出の可能性がありますので、引き続き警戒してください。
 地震活動が活発になっていることから、火山活動の推移に注意してください。

 今後、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
<噴火予報(噴火警戒レベル1、平常)が継続>
------

気象庁は、どう、判断すべきだったのか。
履歴をみると、この「異変」はいつもいつも起こっていたものじゃなく、2007年以来。
7年に一度のもの。これを大事と見るか、見ないか、そのボーダーが重要なわけだろう。
この7年前、小規模噴火が起こっている。しかも今回と同じ水蒸気噴火だと言われている。
マグマが吹き上げるものとちがって、この水蒸気による噴火は予兆がつかめないと言われており、突然起こることもあるらしい。
たしかに地震そのものが噴火に繋がるわけではないだろう。伊豆なんかしょっちゅう、群発地震やってる。でも、ああいう場所と、過去水蒸気噴火をしている御嶽山と同じ基準で考えて良いのだろうか。
とは言うものの、いつも地震活動がある場所であるなら、いちいち心配していたらキリが無い。しかし、7年に1度なのである。


更にはアマチュア火山ウオッチャー?と思える方の投稿が出てきた。
(以下、部分引用、この件に関しての考察と情報は最後に)

質問した人からのコメント2014/9/21 18:34:57
9月に入って噴火してますよ。

質問者
maccatney0さん2014/9/27 14:58:40
一週間前に御岳山噴火口見たくて9合目まで行きましたが噴煙らしき物しか見れませんでした。 ただ普段はないはずの岩間から白い冷泉の川が出来ていましたがこれは今回の噴火の前兆ですか?



いずれにしても、彼が目撃したものが、「前兆」だったとしたら、どうなのだろう。
上の異変を気象庁が発表した後、専門家の調査は入っていたのだろうか。だとしたら、調査ポイントはどこか、(冷泉の吹き出しそうな場所は分かっているはずだろう。研究されていたならばだが)そこには異変が存在しないデータがあるはずだ。それをやったのか。今の所、ネットを見てもどこからもそのようなものは発表されていない。

更には、こんな記事も存在する。

(以下は引用:全文は最後に)

-------

 御嶽山の山頂付近に長野県が設置した地震計が、昨年8月から故障で観測できない状態だったことが30日、わかった。老朽化で故障(中略)地震計のうち火口に最も近いのが、長野県が管理する「御嶽山頂」観測点だ。県砂防課によると、84年の長野県西部地震による土砂災害を受けて、土砂災害を防ぐ目的で97~00年度に山頂を含めた3カ所に地震計を設置。補修を繰り返して使ってきたが、昨年6~8月、うち山頂を含む2カ所が故障した。

予知はできなかった、イコール、火山性地震の予兆は噴火と関係無いと判断したということであるが、地震計が壊れていて、そういう判断をしても良かったのか。

とは言っても、紅葉シーズン。多くの人があの週末、山歩きを楽しみにしていただろう。
これしきの不確かなことで入山禁止にするのかということになる。どうすれば良かったのか。

結果論としてと言えるかもしれないが、以下のようなニュースがあった。
結果的に後だしじゃんけんとは言っても、おそらく、この手のデータは今までもあるはずだ。山の肌を見ても、樹木に覆われた部分とそうでない部分がある。こういうのからも参考になる。。というより、多くの人にはどこからが危険度が高いか、分かっていたはずだ。

以下、全文は最後に

■60センチの噴石、時速400キロで飛散か 御嶽山噴火
(朝日新聞デジタル - 10月01日 12:40)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3076579 

火口から約500メートル圏内には、直径数センチより大きい穴が4メートル四方あたり10個以上密集していた。火口から離れるにつれまばらになり、約1キロより遠いところでは写真で確認できる穴は見つからなかったという。


火山の噴火はいろいろな規模があり、一概には言えないが、ある程度のリスクマネジメントの鍵にはなる。この調査では、1キロ以上離れた所には噴石はほとんど落ちていない。
とするならば、この1キロを(もちろん今後終息して完全に安全だとされた以降だけど)一応の目安にできるはずだ。

そして、条件付きで、それを500mに広げても良いかもしれない。
この距離感を御嶽山の地図と合わせてみる。

http://www.360navi.com/photo/17nagano/02ontake/map01.png 

禁止区域が1kmでも、ロープーウェイは健在だし、8合目までも行ける。その付近のビューポイントもオッケーだし、紅葉や池なども充分楽しめる。
等高線を見ると、頂上付近ほど急ではなく、もしもの時に逃げるとしても早いはずだ。 山道の歩き易さは大掛かりな工事でなくとも、下草を刈る、倒木を除けるなどのようなことで格段に高くなる。ボランティアでもできるはずだ。歩き易い普通の道なら分速80m、山道は状態にもよるが、下りなので、20分もあれば、かなり下れる。ロープーウェイがあったとはいえ、3000m級の山に登ろうとする者はそれほど多くなく、そこそこの者。難所は分かっている。

10日の時点で、山頂の500mから1kmの範囲のみ警戒区域として基本的に閉鎖して、その他は充分な情報を掲示した上で、運営を続けることもできたはずだ。

なぜ、しなかったのか。

たしかに、予兆をどれほどシビアなものと受け止めるかという問題があったろう。
だがそこへの線引きは、いくら専門家でもできっこないはず。
専門家が安心ということは、この閾値をどこまでにするかということで、確率の問題しかない。専門性の問題ではなく、素人にも選択できるものだ。だから、一般人として言いたい。
専門家の設定したボーダーが間違っていた。

要はリスクマネジメントが甘かったとは言えないだろうか。

-------

 御嶽山の山頂付近に長野県が設置した地震計が、昨年8月から故障で観測できない状態だったことが30日、わかった。老朽化で故障したが、火山観測で連携している名古屋大が秋にも山頂に新たに地震計の設置を準備していたため、県単独の更新を見合わせていた。

 気象庁火山課によると、御嶽山では1979年の有史以来初めての噴火を受け、88年に常時観測を開始。現在、同庁のほか長野、岐阜両県、名古屋大、防災科学技術研究所などが12カ所に地震計を設置、他にも傾斜計や空振計、衛星測位システム(GNSS)など複数の計器が備えられている。データは、気象庁に常時提供され、活動の監視に使われている。

 地震計のうち火口に最も近いのが、長野県が管理する「御嶽山頂」観測点だ。県砂防課によると、84年の長野県西部地震による土砂災害を受けて、土砂災害を防ぐ目的で97~00年度に山頂を含めた3カ所に地震計を設置。補修を繰り返して使ってきたが、昨年6~8月、うち山頂を含む2カ所が故障した。

続きはこちら


■御嶽山頂の地震計、昨夏から故障 噴火時、観測できず
(朝日新聞デジタル - 09月30日 15:16)

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火山ウオッチャー?とおぼしき方の情報:

ネットをググるといろんな情報が出て来る。
ウソかホントか、こんなのを見つけた。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10135799815 

質問者
maccatney0さん2014/9/20 09:11:55
岐阜県御岳山の登山道で今回の噴火で影響がある道は有りますか?また噴火した場所に一番近くまで行くにはどの登山道がいいでしょうか? 私見ですがもう廃道になってますが旧湯川温泉山荘へ繋がる登山道が良いのではと思っていますが荒れ果てた山道どうなってるのかご存知の方みえますか?
このあと、質問者が答えて、最後に、

質問した人からのコメント2014/9/21 18:34:57
9月に入って噴火してますよ。

日にちをみると、9月21日。まだ、このころは、御嶽山は話題になっていない。
いたずらだとも思えないし、日にちを変えて書き込んで楽しんでいるようにも見えない。なぜなら、彼の他のコメントも火山関連の趣味をうかがわせるものであるし、そのコメントまで改竄しているとも思いづらいからだ。

このmaccatney0さんはこの後、もう一度書き込みをしている。

一週間前に御岳山噴火口見たくて9合目まで行きましたが噴煙らしき物しか見れません...
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質問者
maccatney0さん2014/9/27 14:58:40
一週間前に御岳山噴火口見たくて9合目まで行きましたが噴煙らしき物しか見れませんでした。 ただ普段はないはずの岩間から白い冷泉の川が出来ていましたがこれは今回の噴火の前兆ですか?

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12136127607 

この方の他の質問は
http://chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_quedetail.php?writer=maccatney0 

火山ウオッチャーみたいな方なのかもしれない。

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■60センチの噴石、時速400キロで飛散か 御嶽山噴火
(朝日新聞デジタル - 10月01日 12:40)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3076579 

御嶽山の噴火に伴う噴石は火口から少なくとも約1キロ離れたところまで飛んでいたことが、東京大地震研究所の金子隆之助教の調査で分かった。噴火翌日の9月28日にヘリで上空から撮影した火口周辺の写真を分析。噴石によってできたとみられるくぼみ状の穴の分布を確かめた。

 金子助教によると、火口から約500メートル圏内には、直径数センチより大きい穴が4メートル四方あたり10個以上密集していた。火口から離れるにつれまばらになり、約1キロより遠いところでは写真で確認できる穴は見つからなかったという。

 穴のサイズや火口からの距離などから、噴石の大きさは50~60センチから数センチほどとみられ、時速350~400キロで飛び出したと推定されるという。金子助教は「火口周辺では雨のように噴石が降ったのではないか。落下する際に人に当たれば致命傷になることもある。地面や岩にあたって砕けた破片が飛び散るときも危険だ」と話す。

 また、国土地理院は30日、御嶽山の山頂付近に少なくとも5カ所の火口を確認、ほかにも4カ所で火口とみられる場所があったとする航空機からのレーダー観測の結果を発表した。(北林晃治)

朝日新聞デジタルで読む

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