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2014年10月

2014年10月27日 (月)

自然から学ぶこと:ニラハウス

ちょっと前、
裏庭に、どー見てもニラだと思える花がさいているのを見つけた。
それも、かなりたくさん。

葉っぱをちぎっても、
ニラの匂いがする。
もちろん、植えた覚えは無い。

この花、結構前からチラホラ見てた気がする。
今年になって群生しはじめたみたいだ。
食べてみたいとは思いつつ。
放置。
ここは、ムスカリやスイセン、その他、ユリ科をいっぱい植えてたので。
(ユリ科や似てるものには毒草も多い)
さて、何でこの日記にニラか。

赤瀬川氏と言えば、個人的にはニラハウスなのだ。

http://special.nikkeibp.co.jp/ts/article/0ia0/104120/

こんな感じ。
かなり前、建築の分野では話題だった。
まだ、エコがそれほど、流行ってないというか、
話題ではあったけど、すごいっていうような例はそれほど無かった。
その中で、!って思わせたのが、ニラハウス。
当時は、いろんな賞をもらって、話題だった。

屋根にいっぱい、ニラを植えるのだ。この後、この手の植物が繁る家がいろいろ出た、
タンポポハウスとか。。。


しかし、そのうち、問題が発覚。
違法建築だと言うのだ。
だって、屋根が防火になってない。
いつも手入れされたニラが生えているなら、良いかもしれないが、手入れを怠ったら、
枯れた草ぼうぼうになってしまう。


http://217.aaf.ac/13/05.htm

だけど、何だか良く分からないお役所仕事の力で、
「合法」になったようだ。


こういうのが是か非か分からない。
だけど、建築における施主さんの存在って大きいのだろう。
施主さんのロマンが形になるのが建築。

だけど、エコはロマンじゃないかもしれない。
上のリンク先のコメントにもあるように、

植物って暴れると汚いんです。

現在の屋上庭園にもあるような緑化の手法や壁面緑化の世界の例はたくさん見ましたが、すべて絶望的に失敗していますからね。とくに壁面緑化の失敗は山ほど見てきて、とても難しいですよね。


ニラハウスも、主がいなくなったら、どうなるのか。
すずめのお宿の裏には毎年生えるヒナタイノコヅチが巨大になってる。
ココ、草が生えないように、地面をコンクリートで固めた場所なのにだ。
冬に枯れたら始末したいと思いつつ、彼らの生命力にはかなわない。ニラハウスの屋根にも、草は相当生えるはず。屋上や壁面の緑化部分にイノコヅチが生えたらどうなるのか。

要するに、エコなんて、ロマンじゃできない。
丁寧に手入れができるのも人間だが、気が向かなければ放置してしまうのもニンゲン。間違うのもニンゲン。

そもそも
自然が制御できるなんて、思い上がりだ。たった小さな草にでさえ。だから、ニラハウスのようないろんな試行錯誤をしながら、その制御の仕方を学んでいく。

小さな草でさえ、難しいのに、
気候だとか、自然災害を人間が制御できると思ってる。
津波だとか地震だとか制御して、核分裂や核融合させても大丈夫だと思ってしまう。
核の大きさがどれ程なのか、地震の力がどれ程なのか、
草の力も分からないのに、分かると思う方が不思議

自然を知らない現代人、
草から学べないからじゃないかと思う。

草の名前も云えないニンゲンが、自然の力を語っちゃいけないんじゃないか。
だから、過小評価してしまうのだ。
草や虫からも学べない者に、自然の力の大きさが分かるはずが無い。



草から学ぼうとした方が、
云ってしまった。





「老人力」赤瀬川さん亡くなる
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3113549

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2014年10月22日 (水)

The Tudors : ヘンリー8世のドラマ

HuluでThe Tudorsっていうドラマをやっている。
ものすごく、ゴージャスなシリーズだ。
映像だけでも、ほれぼれする。オープニングだけでも見る価値があるかもしれない。


主人公は、ヘンリー8世。
言わずと知れた、有名人。
なので、いろんな見解や分析があるんだろう。と、思いつつ、
ドラマからの個人的な解釈。

彼は、ローマからの支配を逃れて、イギリス国教会を創設した王として歴史年表に出てくるんだけど。。。ドラマや映画では、アン ブーリンのストーリーでも有名だ。

彼は結婚直後に急逝した兄の跡を継いで即位するんだけど、その時の王妃はスペイン出身で、神聖ローマ帝国の王の縁者でもあった。故に、兄の妻だったキャサリン オブ アラゴンを妻にする。しかし女の子しかできない。(その子は後にメアリー1世になる)で、男の子を持つために、若いアン ブーリンを妻にしたいと、離婚(兄の妻との結婚の無効)しようとするんだけど、カトリックの時代、それはローマ法王の許可を得なくてはならず、オッケーが出ない。。。。っていう所から、イギリス国教会を創設し、絶対王政っていうのの概念を作って行く。要するに、王様がいろんな意味で一番偉かったんだけど、宗教としてのよりどころとしては、ローマ法王だった。それを、現世的な意味でも、宗教的な意味でも、一番偉いってのを自分にしたんだった。

っていうハナシからのイロイロなんだけど、
すずめ的解釈。

なぜ、アン ブーリンを王妃にしなければならなかったのか。
いろんなストーリーでは、彼女が結婚を迫ったっていうのがあるんだけど、
何か、不自然。なぜ、絶対王制を構築しようとする程のヘンリー8世が、そんな小娘の言いなりになるか。。。

彼は、この結婚によって、ローマの権力からの脱却を企画したかったのでは。アンブーリンの逸話は、そのデモンストレーション。
もともと、ローマ法王庁が離婚を許可するワケが無い。それを知っててワザと願い出た。そして、そのローマ法王との決別の初仕事としての、自分の結婚。
ヘンリー8世の推進したイギリス国教会のこの時代のイデオロギーは、どちらかと言うとカソリック的。(対局には当時の宗教改革で台頭したルターのプロテスタントがある)それほど、カソリックの教義を脱却しなければならない理由は無い。だが、当時の大陸(神聖ローマ帝国とフランス、スペイン。。。)の勢力図から政治的に独立するためにコレが必要だった。(こういう解釈はもちろん、一般にも言われてる)
だが、アンブーリンは結果的に女の子(後のエリザベス1世)しか作れず、次が必要になる。で、いろいろでっち上げて、処刑。
イギリス国教会はカソリック風だったので、離婚は出来ず処刑して、次。
庶子ではなく、正統な男子の後継者を欲しかったワケだ。

ドラマでは「恋」多き王として描かれるが、アンブーリンは美女ではなかったらしい。他の女性達もそれほどではなさそうだ。それより、賢さが目立つ。ヘンリーは恋ではなく、頭の良い女性を求めたのではないだろうか。その賢さを次の王に遺伝させたいために。ドラマではキャサリンハワードはおバカな女の子として描かれるが、これはどうだったのか。この手の歴史の元になる資料って、当時の「当局」が作ってるんだし。

ところで、一番、すずめ的に興味深かった点。
ヘンリー8世は、イギリス国内にあった、修道院を皆、潰していく。
なぜだったのか、もちろん、クロムウェルによって、これらの財産が皆没収されて、イギリス国王の金庫に入る。それが大きい。
だけど、このドラマには時々出て来る台詞がある。
「迷信などを払拭したい」
当時、中世の闇から脱却しつつあり、ヘンリーの世はルネッサンスとしても分類される。
中世と言えば、そう、魔女狩り。
魔女は箒に乗るとか、どっかに痣があるとか、イロイロ、非科学的な迷信がある。
魔女関連じゃなくても、いっぱいいろいろあったんじゃないだろうか。ヘンリーは自分で薬を調合しちゃう位の頭の良さもある。

彼が行いたかった改革は、
本当は、宗教ではなく、
宗教から、科学への脱却だったのでは。

だから、ローマ法王庁から独立し、
同じような政治的装置であるイギリス国教会を作った。
だけど、形はミニチュアでも、理念は違う。
本当に狙ったのは、「科学」だったのでは。
まだ、この時代、科学という概念の萌芽はあまりに小さく不明瞭だったけれど。
でも、この100年後に、イギリスは、アイザックニュートンらを生む国になっていく。
この基盤を作ったのが、彼だったのではと。


って、思ったんだった。
Hulu おもしろっ。

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2014年10月19日 (日)

外国人メイド:日本では普及しないだろう

■外国人の家事代行は普及するのか?
(THE PAGE - 10月19日 08:10)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=177&from=diary&id=3102409 


何人かの友人が使っている外国人メイド、
意外に安い。
日本でも各社、家事代行サービスがあるが、それらと比較すると、おそらく2〜3分の1のような値段だ。彼らのケースでは、留守の家に昼間、何時間か来てもらって、掃除をしてもらう、子どもの小さい時に、シッターさんとして任せるというもの。
シッターさんを頼んでいる家は、1つ、部屋をシッターさんに与えて、住み込んでもらっているそうだ。彼らは共働きで、仕事の時間が不定期(常勤の正社員に加え、残業が多い)なため、保育園を頼むのが難しい。なので、割り切ってしまえば、その方が経済的だということだった。
これらと同じサービスは、日本の業者でもやっている。
しかし、高い。
どこが違うのか。

彼らの場合、シッターさん、掃除婦さんと個人的に契約するのである。だから値段は交渉次第だ。そして、ほぼ1ヶ月いくら、継続して安定した収入がベースになるように設定する。だから、年に何度か、不定期に頼むというものではない。
確かに言葉の問題はあり、シッターさんは、子どもと英語でしかコミュニケーションできず、掃除婦さんにしてもそうだ。

日本で需要があるとすれば、掃除の方だろう。彼女らが使っている値段を言うと、皆、それなら使いたいと言う人も多い。だが、実際には契約しない。家庭内に留守の間、人に入られる事に対する不快感があるからだ。我々のプライドとして、人が来るなら、自分で掃除しておかなければ恥ずかしいと思ってしまったりする。人に見られたく無いものを片付けるのが面倒だという人もいる。
聞くと、この手の掃除を頼んでいる大使館や外資系の日本駐在の人々などは、掃除の代行が来る日は、食事の後片付けすらしないそうだ。朝ご飯を食べた後、食器をそのままテーブルに残したまま、出かけてしまうと言う。日本人であれば、さすがにそれは。。と思うのではないか。

掃除人に外国人が良いのは、こういう見栄やプライドが働きにくいということもある。言葉が通じにくければ尚更。おそらくこういうのを頼む高所得者はあまり友人関係を結びたいとは思わないかもしれない。要するに、留守宅の掃除を頼むというのは、プライバシーの開示になるわけだが、それは相手を対等な友人だと思う可能性の無い存在だからできるのだ。だから、「恥ずかしい」とは思わない。
(もちろん、友人達がそういう不遜なタイプの人たちであるというわけではないし、このことを意識しているわけでもない)
加えて、もう一つ重要な要素がある。信頼関係である。友人にはなれないが、信頼できる相手でなければ、盗難や悪意あるいたずら、秘密を言いふらす等、その他、何でもできてしまう。なので掃除人は、こういう人々を使っている友人関係からの紹介で探す。何年も使っていて人柄など信頼できるということで頼むのだ。
それでも事故は起こるだろう。海外の友人も、ベビーシッターやメイドのいろいろな事件がたくさん有るという。赤ちゃんはいじめられても分からない。雇い主がビデオを仕掛けて発覚したなどというのがたくさんあるそうだ。日本でこれが1度でもメディアに流れたら、このビジネスそのものが全否定になっていくだろう。

留守宅を見せる掃除人の普及は、このような、外国人を社会に入れても、上下関係を作って分断させる形を維持させることが要件になるだろう。加えて、情報網だ。誰かが使っているという口コミの情報がどう、得られるか。
前者はともかく、後者を組織的にするとしたら、保険や監視体制を整えなくては成らない。これをすでに行っているのが、民間の業者だが、言うまでもなく、それを行うから、高くなるのである。

おそらく、日本では普及しない。
するとすれば、今、民間で行っている同様のサービスだが、
もう、何年にもなるが、それほど普及しているようには見えない。



■外国人の家事代行は普及するのか?
(THE PAGE - 10月19日 08:10)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=177&from=diary&id=3102409

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2014年10月 2日 (木)

本当に予知できなかったのか まとめ/御嶽山噴火

この災害、本当に予知できなかったのか、まとめてみた。

まず、噴火前の1ヶ月ほどを期間限定してググると、やはりいろんな前兆があったのが分かる:

気象庁発表:
http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/volinfo/VK20140911102045_312.html 

火山名 御嶽山 火山の状況に関する解説情報 第1号
平成26年9月11日10時20分 気象庁地震火山部

**(本 文)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、平常)が継続>

1.火山活動の状況
 御嶽山では剣ヶ峰山頂付近で火山性地震が増加しています。
 火山性地震は昨日(10日)昼頃から増加しています。振幅はいずれも小さく、火山性微動は発生していません。
 噴煙の状況は雲のため不明です。地殻変動には、特段の変化は見られていません。

 9月9日からの火山性地震及び火山性微動の回数(速報値)は以下のとおりです。
                火山性地震   火山性微動
  9月 9日          10回     0回
    10日          51回     0回
    11日(10時まで)   49回     0回
    
 火山性地震の日回数が50回を超えたのは、2007年1月25日以来です。

2.防災上の警戒事項等
 御嶽山では、2007年にごく小規模な噴火が発生した79-7火口内及びその近傍に影響する程度の火山灰等の噴出の可能性がありますので、引き続き警戒してください。
 地震活動が活発になっていることから、火山活動の推移に注意してください。

 今後、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。
<噴火予報(噴火警戒レベル1、平常)が継続>
------

気象庁は、どう、判断すべきだったのか。
履歴をみると、この「異変」はいつもいつも起こっていたものじゃなく、2007年以来。
7年に一度のもの。これを大事と見るか、見ないか、そのボーダーが重要なわけだろう。
この7年前、小規模噴火が起こっている。しかも今回と同じ水蒸気噴火だと言われている。
マグマが吹き上げるものとちがって、この水蒸気による噴火は予兆がつかめないと言われており、突然起こることもあるらしい。
たしかに地震そのものが噴火に繋がるわけではないだろう。伊豆なんかしょっちゅう、群発地震やってる。でも、ああいう場所と、過去水蒸気噴火をしている御嶽山と同じ基準で考えて良いのだろうか。
とは言うものの、いつも地震活動がある場所であるなら、いちいち心配していたらキリが無い。しかし、7年に1度なのである。


更にはアマチュア火山ウオッチャー?と思える方の投稿が出てきた。
(以下、部分引用、この件に関しての考察と情報は最後に)

質問した人からのコメント2014/9/21 18:34:57
9月に入って噴火してますよ。

質問者
maccatney0さん2014/9/27 14:58:40
一週間前に御岳山噴火口見たくて9合目まで行きましたが噴煙らしき物しか見れませんでした。 ただ普段はないはずの岩間から白い冷泉の川が出来ていましたがこれは今回の噴火の前兆ですか?



いずれにしても、彼が目撃したものが、「前兆」だったとしたら、どうなのだろう。
上の異変を気象庁が発表した後、専門家の調査は入っていたのだろうか。だとしたら、調査ポイントはどこか、(冷泉の吹き出しそうな場所は分かっているはずだろう。研究されていたならばだが)そこには異変が存在しないデータがあるはずだ。それをやったのか。今の所、ネットを見てもどこからもそのようなものは発表されていない。

更には、こんな記事も存在する。

(以下は引用:全文は最後に)

-------

 御嶽山の山頂付近に長野県が設置した地震計が、昨年8月から故障で観測できない状態だったことが30日、わかった。老朽化で故障(中略)地震計のうち火口に最も近いのが、長野県が管理する「御嶽山頂」観測点だ。県砂防課によると、84年の長野県西部地震による土砂災害を受けて、土砂災害を防ぐ目的で97~00年度に山頂を含めた3カ所に地震計を設置。補修を繰り返して使ってきたが、昨年6~8月、うち山頂を含む2カ所が故障した。

予知はできなかった、イコール、火山性地震の予兆は噴火と関係無いと判断したということであるが、地震計が壊れていて、そういう判断をしても良かったのか。

とは言っても、紅葉シーズン。多くの人があの週末、山歩きを楽しみにしていただろう。
これしきの不確かなことで入山禁止にするのかということになる。どうすれば良かったのか。

結果論としてと言えるかもしれないが、以下のようなニュースがあった。
結果的に後だしじゃんけんとは言っても、おそらく、この手のデータは今までもあるはずだ。山の肌を見ても、樹木に覆われた部分とそうでない部分がある。こういうのからも参考になる。。というより、多くの人にはどこからが危険度が高いか、分かっていたはずだ。

以下、全文は最後に

■60センチの噴石、時速400キロで飛散か 御嶽山噴火
(朝日新聞デジタル - 10月01日 12:40)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3076579 

火口から約500メートル圏内には、直径数センチより大きい穴が4メートル四方あたり10個以上密集していた。火口から離れるにつれまばらになり、約1キロより遠いところでは写真で確認できる穴は見つからなかったという。


火山の噴火はいろいろな規模があり、一概には言えないが、ある程度のリスクマネジメントの鍵にはなる。この調査では、1キロ以上離れた所には噴石はほとんど落ちていない。
とするならば、この1キロを(もちろん今後終息して完全に安全だとされた以降だけど)一応の目安にできるはずだ。

そして、条件付きで、それを500mに広げても良いかもしれない。
この距離感を御嶽山の地図と合わせてみる。

http://www.360navi.com/photo/17nagano/02ontake/map01.png 

禁止区域が1kmでも、ロープーウェイは健在だし、8合目までも行ける。その付近のビューポイントもオッケーだし、紅葉や池なども充分楽しめる。
等高線を見ると、頂上付近ほど急ではなく、もしもの時に逃げるとしても早いはずだ。 山道の歩き易さは大掛かりな工事でなくとも、下草を刈る、倒木を除けるなどのようなことで格段に高くなる。ボランティアでもできるはずだ。歩き易い普通の道なら分速80m、山道は状態にもよるが、下りなので、20分もあれば、かなり下れる。ロープーウェイがあったとはいえ、3000m級の山に登ろうとする者はそれほど多くなく、そこそこの者。難所は分かっている。

10日の時点で、山頂の500mから1kmの範囲のみ警戒区域として基本的に閉鎖して、その他は充分な情報を掲示した上で、運営を続けることもできたはずだ。

なぜ、しなかったのか。

たしかに、予兆をどれほどシビアなものと受け止めるかという問題があったろう。
だがそこへの線引きは、いくら専門家でもできっこないはず。
専門家が安心ということは、この閾値をどこまでにするかということで、確率の問題しかない。専門性の問題ではなく、素人にも選択できるものだ。だから、一般人として言いたい。
専門家の設定したボーダーが間違っていた。

要はリスクマネジメントが甘かったとは言えないだろうか。

-------

 御嶽山の山頂付近に長野県が設置した地震計が、昨年8月から故障で観測できない状態だったことが30日、わかった。老朽化で故障したが、火山観測で連携している名古屋大が秋にも山頂に新たに地震計の設置を準備していたため、県単独の更新を見合わせていた。

 気象庁火山課によると、御嶽山では1979年の有史以来初めての噴火を受け、88年に常時観測を開始。現在、同庁のほか長野、岐阜両県、名古屋大、防災科学技術研究所などが12カ所に地震計を設置、他にも傾斜計や空振計、衛星測位システム(GNSS)など複数の計器が備えられている。データは、気象庁に常時提供され、活動の監視に使われている。

 地震計のうち火口に最も近いのが、長野県が管理する「御嶽山頂」観測点だ。県砂防課によると、84年の長野県西部地震による土砂災害を受けて、土砂災害を防ぐ目的で97~00年度に山頂を含めた3カ所に地震計を設置。補修を繰り返して使ってきたが、昨年6~8月、うち山頂を含む2カ所が故障した。

続きはこちら


■御嶽山頂の地震計、昨夏から故障 噴火時、観測できず
(朝日新聞デジタル - 09月30日 15:16)

-------

火山ウオッチャー?とおぼしき方の情報:

ネットをググるといろんな情報が出て来る。
ウソかホントか、こんなのを見つけた。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10135799815 

質問者
maccatney0さん2014/9/20 09:11:55
岐阜県御岳山の登山道で今回の噴火で影響がある道は有りますか?また噴火した場所に一番近くまで行くにはどの登山道がいいでしょうか? 私見ですがもう廃道になってますが旧湯川温泉山荘へ繋がる登山道が良いのではと思っていますが荒れ果てた山道どうなってるのかご存知の方みえますか?
このあと、質問者が答えて、最後に、

質問した人からのコメント2014/9/21 18:34:57
9月に入って噴火してますよ。

日にちをみると、9月21日。まだ、このころは、御嶽山は話題になっていない。
いたずらだとも思えないし、日にちを変えて書き込んで楽しんでいるようにも見えない。なぜなら、彼の他のコメントも火山関連の趣味をうかがわせるものであるし、そのコメントまで改竄しているとも思いづらいからだ。

このmaccatney0さんはこの後、もう一度書き込みをしている。

一週間前に御岳山噴火口見たくて9合目まで行きましたが噴煙らしき物しか見れません...
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質問者
maccatney0さん2014/9/27 14:58:40
一週間前に御岳山噴火口見たくて9合目まで行きましたが噴煙らしき物しか見れませんでした。 ただ普段はないはずの岩間から白い冷泉の川が出来ていましたがこれは今回の噴火の前兆ですか?

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12136127607 

この方の他の質問は
http://chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_quedetail.php?writer=maccatney0 

火山ウオッチャーみたいな方なのかもしれない。

--------

■60センチの噴石、時速400キロで飛散か 御嶽山噴火
(朝日新聞デジタル - 10月01日 12:40)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3076579 

御嶽山の噴火に伴う噴石は火口から少なくとも約1キロ離れたところまで飛んでいたことが、東京大地震研究所の金子隆之助教の調査で分かった。噴火翌日の9月28日にヘリで上空から撮影した火口周辺の写真を分析。噴石によってできたとみられるくぼみ状の穴の分布を確かめた。

 金子助教によると、火口から約500メートル圏内には、直径数センチより大きい穴が4メートル四方あたり10個以上密集していた。火口から離れるにつれまばらになり、約1キロより遠いところでは写真で確認できる穴は見つからなかったという。

 穴のサイズや火口からの距離などから、噴石の大きさは50~60センチから数センチほどとみられ、時速350~400キロで飛び出したと推定されるという。金子助教は「火口周辺では雨のように噴石が降ったのではないか。落下する際に人に当たれば致命傷になることもある。地面や岩にあたって砕けた破片が飛び散るときも危険だ」と話す。

 また、国土地理院は30日、御嶽山の山頂付近に少なくとも5カ所の火口を確認、ほかにも4カ所で火口とみられる場所があったとする航空機からのレーダー観測の結果を発表した。(北林晃治)

朝日新聞デジタルで読む

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2014年10月 1日 (水)

健康寿命:男性はもっと健康に長生きできるはず

男性71.19歳、女性74.21歳=2013年の「健康寿命」―厚労省
(元記事は末尾)

日本は平均寿命だけが世界一なんじゃなく、健康寿命も世界一の国。
いろいろ批判されるけど、(それから多少上下はあるかもだけど)世界トップクラスで、
人類未踏のデータを更新していることを知っておきたいよね。

なぜか、この事実はあまりニュースにならず、この記事にも日本のこの優秀さは書かれていない。

とはいうものの、
この平均寿命と健康寿命の改善、かなりもう、頭打ちというか、伸ばす余地があるのかどうか。
難しいかもしれない。平均寿命の伸びが概ね多くの先進国に行き渡り、横並びになっている中、そろそろ限界かもしれないと思ったりする。

ちょっと前、この手の事をググってた時に、面白い文献を発見した。
兵庫県におけるデータ。だけど、いろんな意味で兵庫県は全国の標準の指針になるような部分もあるので、一般的な傾向と考えて良いんじゃ無いかと思う。(詳細は以下だけど)
ぶっちゃけて言うなら、

平均寿命を伸ばすには限界がある。あと伸ばせるとすると、健康寿命。要するに亡くなる前に不自由な時間をどれだけ減らせるか。ピンピンコロリにできるかということになる。で、女性に関して言えば、もう、難しいかもしれない。
平均寿命を伸ばせば、当然健康寿命も延びるわけだけど、女性はその分、不健康な時間も伸びることになる。
だけど、男性はまだまだ平均寿命も健康寿命も伸ばす余地があり、長生きすれば、健康な時間も増えるのだということなのである。

世の中の男性諸氏。
健康に気遣って、もっと長生きしましょう!
ってコトだ。



兵庫県における死因別死亡と健康寿命の関連性

沖 典男1*長谷 美穂2 Associations between Cause-specific Deaths and Healthy Life
Expectancies in Hyogo Prefecture
Norio OKI1* and Miho HASE2

http://www.hyogo-iphes.jp/kikaku/memoir/2013/oki_2013.pdf 

「健康な期間」は,男女と も「平均余命」と正に相関している.したがって, 「平均余命」が延びれば「健康な期間」も延びると 推測される.「不健康な期間」は,男性の場合は「健 康な期間」と負に相関しているが,女性の場合は「平均余命」と正に相関している.すなわち,男性の場合は 「不健康な期間」は「健康な期間」とトレードオフの関 係にあり,「健康な期間」が延びれば「不健康な期間」が 短縮すると推測される.女性の場合は,「平均余命」が延 びると「不健康な期間」も延びるという,好ましくない 結果が推測される.

抄録が英語でしか無いんだけど、

Healthy periods were correlated positively with life expectancies in both males and females. Whereas unhealthy periods were correlated negatively with healthy periods in males, unhealthy periods were correlated positively with life expectancies in females.

さらに、
「健康な期間」は,全死因,悪性新生物,胃がん,肝
がん,糖尿病,心疾患,脳血管疾患など、多くの死亡と 負に相関していた.したがって,兵庫県で問題の大きい 死因の低減化が「健康な期間」の延伸に有効であると推 測される.女性の場合も,概ね同様の結果であった.
「不健康な期間」は,心疾患,不慮の事故,交通事故 と正に相関していた.したがって,心疾患,不慮の事故, 交通事故の低減化が「不健康な期間」の短縮に有効であ ると推測される.しかし,女性の場合は,「不健康な期間」 と正に相関する死因は発見されなかった.





■男性71.19歳、女性74.21歳=2013年の「健康寿命」―厚労省
(時事通信社 - 10月01日 12:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=3076485 


厚生労働省は1日、介護を受けずに日常生活を支障なく送れる期間を示す「健康寿命」について、2013年は男性が71.19歳、女性は74.21歳だったと発表した。2010年に比べ、それぞれ0.77歳、0.59歳伸びた。

 13年の平均寿命は男性80.21歳、女性86.61歳で、日常生活に支障のある期間は、10年より各0.11年、0.28年短縮された。 

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