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2013年12月19日 (木)

構図の話

最近、いろんな所で絵を描いてる人を見かける。


今なら、紅葉だろう。

息をのむような美しい紅葉を前に、
絵筆を取って、
でも、描いてみると、マが抜けた絵になってしまう。。。。

建物などを描くとそこそこの絵になるのに、
なぜ、紅葉とかは絵にならないのだろうと思う人はいないだろうか。
ただ、素人さんにとって、建物はほんの少しのパースの狂いなんかも出てしまうので、きちんと算数的に計算して描ける人でないとダメ。

紅葉みたいな、つかみ所の無いものは難しい。。。

では、なぜ、失敗するのか。

構図だ。

まず、4枚の絵

1

Kozu8316

2

Kozu8318

3

Kozu8317

4

Kozu8315

この中でえを描くなら、どの構図にするべきか。

息をのむような紅葉。
それから水と水に浮く落ち葉。
この4つのテーマがバランス良く配置されているのは、2か4


実は、そうではない。
そこにあるのは、感性ではなく、算数のロジックだ。


それぞれの絵の要素の面積の対比をざっと見てみよう。


1
樹:水:水に浮く落ち葉:空 = 5:2:1:2

2
樹:水:水に浮く落ち葉= 5:3:2

3

樹:水:水に浮く落ち葉= 4:4:2:


樹:水:水に浮く落ち葉:石 = 2:2:5:1


この中で、最も良いバランスものもはどれか。

どう、選ぶべきか。


絵を描く時、どう、失敗するか。
マが抜けた感じになるのだ。特に風景画は。
何か分からないけど、シマリが無い。。。
.
風景画っていうのが難しいのか。
.
実はそうじゃない。そうじゃない証明として。。。
だれか、有名な画家(コローとか)の絵を模写してみると良い。
か~なり、ヘタくそに真似ても、そこそこの絵になってしまう。

.
答えは構図なのだ。
その構図の答えの最も簡単な模範解答が
.
「コントラスト」である。
.
このコントラスト。
どう、つけるか。
.
例えば、上の数字。

まず、3が落ちる。
.
一番大きな面積が無い。
樹木と水の大きさがほぼ同じ。
.
なので、まず、コレは却下。
次にこの数字の組み合わせのうち、大きな差を作れるものを考える。
5に対しては、1
.
ということは、2は絵の中に5:3:2という対比
1と4が作れている5:1という大きさの差が作れていない。

.
ゆえに、答えは1か4になる。

.
構図としては。。。だが、
でも、上では紅葉を全部ひっくるめて同じ固まりにしてしまった。
明らかに赤い紅葉は緑の背景からバラけてる。
なので、樹木を一塊に描かないんだったら、
.
赤い樹木 : 緑の樹木:手前の黄緑:水:水に浮く落ち葉
= 2:1:1:2:3:1
というようなバラバラな感じになりかねない。
.
もし。紅葉を鮮やかな色の区分けとして描き、尚且つ、手前の黄緑の樹の葉を近景として別途ボリュームを持たせたいなら、なおさら、バラけてしまう。
.
なので。。。
一番、初心者にお手軽な構図は、
4になる。
.

と言っても、紅葉があまり見えない。。。きれいじゃない。
でも、私だったら、この水に浮く落ち葉に、
鮮やかな紅葉の色をこめて、オリジナリティを出すかな。
水に青空を映して、
キラキラした光を散らしても良い。
写真だと、彩度も低い枯れ葉も、絵なら、鮮やかに描ける。
それが絵としてのオリジナリティ
.
それだけじゃなく、
この4の落ち葉の形は、ちょうど渦巻き。
ムーブメントが作れる形。
そして、このムーブメントが集まる向こう岸の先に少し鮮やかなポイントの色を置いて、
枯れ葉自身の鮮やかさにも動きを作ってやる。
そんな、仕掛けもできる。

.
手前の石にも、ちょっとしたポイントを付けて、距離感を出すと絵に奥行きもできる。

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----

もちろん、絵というのは、当たり前ながら、答えは無い。
もし、上のが「正解」だとすると、このポイントだけに人が集まってしまうが、そんなコトは無い。

.
上のは、一番簡単な例の紹介。
要するに、
絵でも写真でも、こういう理屈/算数 を分かった上で、その上に
アイデアや感性を載せて行くものだということ。

マが抜けて見えるのは、その中のどれかが抜けているということ。

.
------

,
ただし。。。確かに
上のは、多くの人は意識しない。
なぜなら、こういうバランス感覚さえ、本当は体の中に持ってしまっているので、説明できないんだろう。
.
手前味噌ながら、
私の「特技」は、普通は言葉で説明できないこういう事を、
論理的に説明できることかなと思ったり。

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