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2013年8月25日 (日)

特別養子縁組制度 問題は無いのか。

■保護新生児の8割、施設へ…「里親」15%のみ

(読売新聞 - 08月25日 09:39)

http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=20&from=diary&id=2552619 

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以前、知り合いから聞いたことがある。

あるご夫婦。二人とも大学の先生。温和でめぐまれた経済環境。

子供ができないので、希望していた。妻はもし、縁組みができたら、学校を退職して子育てに専念するつもり。

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どの子にするかは、施設側が決める。

何度も通って、

1年程だったかかけて、やっと縁組みができたとか。

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かなり、大変なのだと思った。それでも、希望者は多く、自分たちは幸運だったと。

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ところが、上のニュース、かなり事情が違う。

施設で育つことが悪いとは思わない。だけど、本当に良いのか。

もちろん、実の親が育てることが良いのだろうけれど、それだって、問題はあったろう。ギリギリの所で育てる結論を下した親の生活が、それほど容易いものだとも思えない。子供の運命にとっては、「リスク」が高いと言えるかもしれない。

もちろん、むやみに子供を取引すべきでは無いが、同じ「運命のリスク」なら、里親で、特別養子制度に斡旋されるリスクもそう、変わらないはず。

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この里親の希望者がいないというわけではない。

平成17年度の国民生活白書では、減ってはいると言うものの、8000人近い人が登録している。これに対して、受託児童数は2800人。

上のニュース(下に引用)だと、新生児数は650人。希望者の全員が新生児を希望しないだろうが、最初から両親の子供として育つ環境は望ましいはず。リスクはフォローで低くできるかもしれない。

昨今、無理な不妊治療の問題もいろいろ聞く。

人それぞれ、望みはあるが、もっと視野が広がっても良いのではと思う。受け手としてではなく、もう少し、行政が緩い対応をしても良いのではと。

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http://www5.cao.go.jp/seikatsu/whitepaper/h17/01_honpen/html/hm01030011.html 

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記事:

 未婚や貧困などで親が産んでも育てられないため、全国の児童相談所で2012年度に保護した新生児650人のうち、8割超が乳児院に委託されていたことが、読売新聞の調査でわかった。

 厚生労働省は11年に、委託先は「施設より里親優先」との方針を打ち出したが、里親委託は15%にとどまり、「施設中心」の傾向が根強い状況が明らかになった。

 調査は7月、全国207の相談所を設置する都道府県・政令市など69自治体へ実施。12年度中に「生まれても養育できない」との相談が出生前後に寄せられた子や、遺棄され保護された新生児について尋ねた。

 その結果、保護された新生児は、遺棄児の21人を含め計650人に上った。このうち83%の541人が乳児院に委託されたのに対し、里親は15%の95人だった。里親に委託された子のうち特別養子縁組が前提だったのは56人で、全体の9%だけだった。

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内閣府資料引用:17年度国民生活白書

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コラム 認知度が低い里子、養子を通じた子育て

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血縁関係にない子どもを育てる選択として、里子や養子を受け入れる選択をしている人たちもいる。

里子の養育をする里親制度は、児童福祉法に基づき、「保護者のない児童又は保護者4に監護させることが不適当であると認められる児童(要保護児童)を養育することを希望する者であって、都道府県知事が適当と認めるもの」とされ、社会的養護の一つとしての施設養護に対し、家庭的な環境で養護する制度である。また、養子縁組は、民法に基づき、自然血縁的親子関係のない養親・養子を親子とみなし、家庭裁判所の許可によって親子関係を成立させるものである。

里親制度には二つの流れがある。一つは、養子縁組を目指し、その成立に向けて一定期間の里親・里子関係を持つもの、もう一つは養子縁組を目的とせず一定期間実親に代わって子どもを養育するものである。里親の認定を受けた人たちの動機を見ると、「児童福祉への理解」(32.3%)が高いが、その一方で「子どもを育てたいから」(33.6%)や「養子を得たいから」(29.8%)が挙げられている(厚生労働省「児童養護施設入所児童等調査結果の概要」(2003年))。里親及び里親に託されている児童数を見ると、近年は、実親による子ども虐待の問題が増加していることなどもあり、少しずつ増加している(図)。一方、里親に登録している人の数は減少傾向にある。こうした里親制度は、まだ社会的認知度が低いが、家庭での養育が受けられない子どもと、子どもを育てたいと希望している里親とのニーズを一致させる上で有益な手段となり得ると考えられる。

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他方、養子縁組のうち特別養子縁組は、養親が25歳以上5の夫婦、養子は6歳未満6の子ども7が、先の里親・里子期間(6ヶ月以上)を経て成立できるものである。特別養子縁組に当たっては、養子となる子どもと実親との親子関係を終了させて養親との親子関係のみを成立させること、そして、養子縁組後の離縁は特に養子の利益のために必要と認める場合にのみ行われることとされており、養子が不利な状況に陥らないための配慮がなされている。

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家庭裁判所が行った養子縁組に関する許可などの処分件数のうち、「特別養子縁組の成立及び離縁に関する処分件数」は2003年に433件、養子についての許可(未成年者を養子にする許可も含む)の件数は同1,500件となっている8(最高裁判所「司法統計年報」(2003年))。この10年間の件数は横ばいで推移しており、養子縁組による親子関係の誕生はいまだ大きな位置を占めるには至っていない。しかし、前述のとおり里親のうち養子を希望している人は3割程度に上っており、この制度が養子となる子どもの利益を守るとともに、子どもを育てていくことを望む夫婦が法的な根拠に基づく親子関係を築くことができるものとして、より一層の活用が期待される。

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4 児童福祉法では、児童とは、満18歳に満たない者をいう。また、保護者とは、親権を行う者、未成年後見人そのほかの者で、児童を現に監護する者をいう。

5 ただし、夫婦の一方が25歳以上でなくても20歳以上であれば可能(民法第817条の4)。

6 ただし、6歳未満から養親に養育されている8歳未満の子どもの場合には縁組の申し立てができる(民法第817条の5)。

7 一方、普通養子縁組では、養親は養子よりも年長の成年に達している者であればよく、単身者でも可能である。普通養子の場合、養子が未成年者である場合には、家庭裁判所の許可を得ることが必要となる。ただし、自己又は配偶者の直系の血族である子、孫、ひ孫などを養子とする場合にはこの限りではない(民法第798条)。

8 ただし、特別養子縁組の成立及び離縁に関する処分件数には家庭裁判所が特別養子縁組の離縁に関する処分を行った件数を、また、養子についての許可の件数には民法794条(後見人が被後見人を養子とする場合)に基づき家庭裁判所が養子にすることの許可を行った件数もそれぞれ含んでおり、それらの件数は分離できない。

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コメント

読売新聞で養子縁組に関して報道の記事が連載されております。
特別養子縁組の団体で、「産婦人科なら信じられる」という見出しがあり今年産婦人科医達が養子縁組あっせんに乗り出した事で報道され、信用の高いものとなっています。

民間の特別養子縁組が悪いわけではありません。

実親がキャンセルすると、それまで、面倒をみた費用が実親の多くは団体に返すことができません。
民間団体は寄付金や養親の善意や、OBからの会費で成り立っています。
実親がキャンセルすると、実親はすぐに払えません。民間団体はそれを「養子に出して、若いのだから、未来へ進んだ方が…」と納得させ、実親のキャンセルされたら、寄付金、あるいは、出産にかかった経費が入らないので、早急に特別養子縁組に養親とマッチングさせます。

産婦人科の団体は養子縁組は子が第一、次に、実親であり、養親だけの養子縁組だけでないとあります。

事実、民間団体はHpで引き取った養親のブログや掲示板がありますが、実親が投稿するのを裁判中の養親が動揺するので、見守ってくださいとなります。

それならば、一般公開せず、会員ログイン式にすればと思います。

読売新聞の産婦人科医が特別養子縁組を信頼できるのは、親は里親研修を受けていたり、実親の気持ちも配慮してから、赤ちゃんを引き渡すものです。

寄付金、実親の出産した費用を養親が払うため、民間団体は実親の3か月同意に反対しています。

これまで、実親の気持ちをよく考えなく、特別養子縁組を推奨した結果でしょう。
読売新聞も、産婦人科は、人権(子と実親)そして、養親と無理なく、特別養子縁組を推奨している産婦人科団体に注目しているのはそのあたりでしょう。

投稿: みかん | 2013年12月16日 (月) 00時23分

みかんさん。
コメントありがとうございます。
勉強になりました。


おっしゃる通りであると思います。
おそらく、ご指摘の問題、それに反する問題、
いろいろ、バリエーションが広いのだと想像します。

公と私 
その両方からのアプローチが必要だというのは確かなことなんでしょう。子供を決して不幸にしないために。。。と、あまりに思う中、縛りをきつくして、幸福にする道も閉ざしているのかもしれないと、思ったりします。

どうすれば良いのか。。。おそらく、
答えを一つではなく、複数にする道が無いのでしょうか。

投稿: suzume | 2014年1月 7日 (火) 22時24分

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