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2013年3月 7日 (木)

食育っていう国の規範

この日記、3つシリーズ。

昨今の若者の食生活批判、

コンビニやファーストフードに慣れて味音痴になってるとかっていうハナシにつづけて、何でこういう批判が行われるかっていうハナシ

食育 ってコトバが良く言われる。

育 なので、要するに主な焦点は子供。

本当に、子供、それに続く若者の食生活が 「国が」介入するほど、酷いのか。

なるほど。。現在は「個食」「孤食」が進んで、「昔より」家族が食卓を囲むことが少なくなったと言われる。

当たり前だ。子供が大きくなると、生活時間がズレてくるのだ。朝食だってとらなくなる。「昔より」家族のメンバーの年齢が上がるんだから、当然。ましてや高齢化少子化してりゃ、数的にもそうなる。

確かに全員ヒマなら努力する余地があるだろう。それからもちろん、個人が家族で食事をしたいと思って、例えば子供の塾や部活を辞めさせるなどというような具体策を取るなら良い。でもそんな価値観を誰かに押し付けられるべきじゃない。ましてや国に。

その価値観の一つが、子供や若者の

「乱れた食生活」批判、言い換えれば

由緒正しき食生活至上主義だ。

子供に関しては、ファーストフードだのコンビニ食だのと、やっぱりイロイロ批判されて、食育に参画しようというマクドナルドはけしからんという動きさえある。

じゃあ、どういうのが、理想なのか。

美しい食モデル (某国のハナシ)

この国は、国が「ショクイク」という取り締まりをしてる。なので全員がこの生活をしなきゃいけない。

小学生は学校の授業は3時に終わる。もちろん、この時間、はらペコだ。

でも、遊んで5時ごろに帰宅する。

帰ってから、何か食べたい。。。

そこで、ポテトチップ。。。ではなく、「お母さんが」作った手作りのお菓子や軽食。

宿題をやりながら、7時ごろになると、お父さんが帰宅する。

お母さんは夕刻から、料理の下ごしらえをし、2時間ほどかけて、ご飯と。。一汁三菜みたいな完全無欠な料理を用意。

次の朝は、お母さんは5時に起きて、この某国には給食が無いので、

手作りのお弁当を用意する。もちろん冷凍食品なんて使わない。朝からジャガイモのマッシュにイロイロまぜてパン粉をまぶしてコロッケを揚げる。プラス煮物と卵焼き。。。

それから、魚を焼き、みそ汁を作り、朝食の支度。

夫と子供たちを送り出した後は、夕刻に帰る子供のために、ケーキとパンを焼く。

この国の女性たちは、一日の大半を食物制作と家事に費やす。

パートなんて行ってられない。正社員すら遠い世界。

さて、これは某国の話なので、日本について考えると。。。

日本で、この完全無比な食育モデルを実現すると、どうだろう。

昨今、すべての男性が、子供を持って家族を養えるような収入が持てるわけではないと言われる。なので、子供の大学へやるための教育資金(ざっと貯蓄/生活費以外のへそくりとして1000万以上)を捻出するためには、妻も働く。

無理して妻の職場から近い家賃の高い都市部に住んでも、正社員なら帰宅は6時。

子供が小さければ保育園に迎えに行く。帰宅は更に遅くなる。

ジェンダーが問題になる今日、「妻が」とは言わず、2人がシェアすれば良いのだが、どうしても責任ある仕事をしたければ、週3日早く帰るなどということはできない。2人とも週3日早く帰ると、2人とも責任或る仕事に付けない。とすると、どちらかがキャリアアップできるコース、どちらかがそこからドロップするコースを選択をすることになる。どちらか。。。じゃんけんで決めるのが良いんだけど、でも女性が諦めるしか無い事情がある。なぜかというと、出産があるからだ。今、育児休暇を1年取れる。それは男性が取っても良い。だけど、母乳育児などをしたければ、女性が取るしか無い。(もちろん、会社で冷凍のできる冷蔵庫を確保して勤務時間中に搾乳して冷凍し、持ち帰るという事もできるだろうけれど、真夏に通勤ラッシュを越えて等。。。至難の技だ)なので、データなんて出してくるまでもなく、育児休暇はわずかな例外を除いては母親が取っている。どちらがキャリアコースからドロップするかという選択は、この時点で行われてしまってるワケだ。

何が言いたいかというと、この問題を語る時、必ずジェンダーという要素が根底にある。

っていう現実。

ハナシを元にもどすと、

6時過ぎに帰って、先ず夕食の支度、それから、洗濯物を取り込んで、子供をお風呂に入れ、同時に次の日の洗濯。。。そのほかすべての家事をこなすことになる。夫は早く帰っても7時半、戦力に加われるのは8時からだ。

これは、都心から1時間程の例えば葛飾や世田谷に住めた場合。家賃としては最低でも12万。家を買ったらもっと負担は大きい。この住居費を下げるためには、埼玉や千葉等という選択になるが、そうなると、この中から通勤にもう1時間、往復で2時間費やされることになり、更に重労働になる。

次の朝は子供を徒歩圏内の保育園に預けて9時にオフィスに着くためには、7時半に家を出なければならない。(徒歩圏内に保育園が無い場合はもっと早い)

朝5時半に起きて、朝食の支度、子供の着替えをさせて食べさせて、保育園に送る準備。。。などなどをこなして、出かけるワケだけど、これも重労働。

コレが子供を持つということの日常の現実だ。この条件の一つが崩れても、スケジュールは成り立たない。たとえば子供が熱を出す、自分が疲れる風邪をひく。。。など。そのギリギリの所でやっと成り立ってる一日なのだ。

そこへ、

食育?

お母さんが凝ったお料理しないコはかわいそう?

いいかげんにして欲しい。

要するに、「お母さんに」仕事、諦めろってコトなのだ。

そう、これぞ、いわゆる右傾の人たちの理想。

女性がキャリアを諦めれば、そのポストが空いて、男性が入れる。

古式ゆかしく、男尊女卑の家長制度の再来だ。

とは言うものの、現在の社会じゃ、昔のおとーさんのように、

終身雇用で子供を大学に行かせる給与がもれなく与えられてるワケじゃない。

で、

若者たちが選択した結論、

それが、子供は持たない

っていうコトだったワケだ。賢いじゃん、若者たち。

古式ゆかしい家長制度派にとってはコレは想定外のコトだったろう。

彼らにとっては、結婚しない子供を持たない「男子」は人間の屑(半人前)だったんだから。

「今のお母さんたちは働いてるから」コンビニ食やファーストフードを利用する。

その、どこが悪い。

昨今、子供を持たない者は多い。若いカップルが子供を育てるということの大変さすら、知らないんだろう。だから「食育」を美談としてプロパガンダする。

個人が自ら選択したなら良い。メディアが勝手に流すなら結構。だけど、国が「規範」として「食育」なんてコトバを流して宣伝してる事に、ムカつくものを感じる。

そのプロパガンダの一つが、

「子供/若者」の食生活の乱れ

ってヤツだと思うのだ。

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