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2012年3月26日 (月)

記事がヘンでは?

10歳少女の告訴「幼い」と無効
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1963567&media_id=4

裁判がじゃなく、記事がヘンだと思って、判決文他資料をネットで探したんだけど、
結果として、この記事以上のものはでてこない。

事実はどうかというのは別に、記事の趣旨をまとめると。

富山地裁 田中聖浩裁判長
2012年1月判決
母親(39)の交際相手の男(42)が強制わいせつ罪などで懲役13年
母親もホテルを予約したとして同ほう助罪などに問われ、懲役4年

検察側は「判決は少女の告訴能力について十分検討していない」として控訴

検察は少女に対する2件のわいせつ事件を問題視:
母親がほう助容疑で捜査対象
少女と祖母の告訴状で男を起訴

そのうち、一つは、
10歳11カ月とまだ幼い年齢で、告訴能力が無いとして告訴を無効
祖母の告訴状は無効。公訴無効。
(記事全文は下に)

-----


すずめ的にちょっと頭をよぎったのは、
アマミノクロウサギ裁判。(奄美大島でのゴルフ場建設の許可取り消しを求めた訴訟)この時も、ウサギには告訴の能力無しってコトで、却下。
なので、上関原発の訴訟ではカンムリウミスズメとそのお友達の人間たちも訴訟に加わった。

ってのはともかく、
この裁判、なぜ、10歳の子供にしなければならなかったのか。
あまりに痛ましい。
そこに問題があるはずだ。
もし、この裁判が有効であったなら、10歳の子が被害者の場合、本人が原告にならなければ罪にできなくなってしまう。

10歳の子を法廷に立たせなければ、こんな非人間的な犯罪を罰することができないのか?
もし、そうだとしたら、法が問題だと言える。

だけど。。。

そうじゃない。


強制わいせつ罪は、

wiki

刑法第176条(強制わいせつ)
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6ヶ月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする(性別は問わない)。


13歳以下であるこの子は、強制わいせつの対象ではない。
なぜなら、

児童虐待の防止等に関する法律で、13歳にみたないものは、いかなる理由があっても、本人の同意があったとはされず、即、犯罪と見なされるからだ。

10歳は、問答無用に犯罪なのだ。

さて。。。
では、なぜ、この親と男の犯罪を、こんな事をしなければ告発できないのか。
もっと小さい子への虐待や傷害だったら、どうなのか。

この裁判で10歳の子でも告訴能力があるとして、
だから、この親たちを罪人にできる(実際には、このケースでは祖母が告訴して懲役にできているが、祖母がいなかったらどうなのか)ということにするならば、

もし、もっと、小さい子、
おばあさんがいない子の場合、
罪にすることができないということになってしまう。

なので、
すずめ的には、(あくまでこの記事の情報からだけだけど)
告訴能力があるとしないというのは、
妥当だと思う。
10歳の子供が告訴能力を持たなければならない社会の方が間違ってるし。


なのに。。。
ミクシーの日記には、
裁判長を詰る言葉が並ぶ。

情報があまりに無いので分からないけど。
少なくとも、記事はおかしい。


------


 強制わいせつ事件の裁判で、被害を受けた当時10歳の少女の告訴を富山地裁(田中聖浩裁判長)が「幼い」ことを理由に無効とし、公訴の一部を棄却する判決を言い渡していたことが25日、分かった。検察側は「判決は少女の告訴能力について十分検討していない」として控訴しており、NPO法人「児童虐待防止協会」(大阪市)の理事長も務める津崎哲郎花園大特任教授(児童福祉論)は「こうした判決が確定すれば、子どもが救済されず、水面下で被害が拡大する恐れがある」と危惧している。

 判決があったのは今年1月。この少女と当時15歳だった姉に、それぞれホテルでわいせつな行為をしたなどとして、母親(39)の交際相手の男(42)が強制わいせつ罪などで懲役13年、母親もホテルを予約したとして同ほう助罪などに問われ、懲役4年を言い渡された。

 検察側が問題視しているのは、少女に対する2件のわいせつ事件。いずれの事件でも法定代理人の母親がほう助容疑で捜査対象となっていたため、富山地検は「地獄のような日々だった。できるだけ重い罰を与えてほしい」とする少女の話を告訴調書としてまとめた上で、祖母の告訴状も取り男を起訴していた。

 しかし、判決は「調書作成時、10歳11カ月とまだ幼い年齢であった」とし、「告訴能力を有していたことには相当な疑問が残り、有効な告訴があったとは認めがたい」と少女の告訴を無効と判断。その上で、最終的に母親が起訴されなかった1事件については、告訴権は母親にあり、祖母の告訴状は無効として公訴を無効とした。 

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コメント

確かに変な記事ですよね。
自分がざっと法律関係の用語調べて思ったのは、“強制わいせつ罪(親告罪)+児童虐待で量刑を水増しして請求しているのがおかしい”って感じで判断したんじゃないのかな?ってところです。

こういうケースでは、児童虐待罪として一罪で量刑を決めた方が、告訴の有無によって加害者が得したりする事が起こらないので良いと思いますしね。(それに、厳罰化を議論するなら、児童虐待の罰則を強化する議論をすべきだとも思います)

投稿: ななし | 2012年3月27日 (火) 18時57分

ななしさん、コメントありがとうございます。

実は、イロイロネットで探しても出て来なかったので、上の記事以外のことは分からないのですけれど。。


>こういうケースでは、児童虐待罪として一罪で量刑を決めた方が、告訴の有無によって加害者が得したりする事が起こらないので良いと思いますしね。


私も同じように考えました。
なので、そのためにも、10歳の子の告訴は無効にしなければならなかったのではと。
そして、それがあるべき姿でしょう。

>一罪で量刑

ただ、この姉は15歳です。
(あり得ないことですが、法としての可能性としては)
15歳には恋愛対象として、この男に同意する余地があっても良いのでしょう。
その辺り、どう区別されているんでしょうね。

投稿: すずめ | 2012年3月29日 (木) 12時38分

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