消費者は忘れない
放射性セシウム新基準 1日から
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1971726&media_id=4
先ずは、暫定ってコトバ、
どういう意味だろう。
311以前は、水にも野菜にも、セシウムなんてゼロだった。
アリエナイので測ってもいなかった。
輸入品にだけ税関で基準が儲けられていた。
しかし!
3月17日、
突如として、暫定基準というモノが登場するようになる。
どういう意味??
基準が無かったから、とりあえず?基準を作るってコト??
そうじゃない。暫定っていうコトバ、
provisional (emergency) standard
の翻訳だ。
要するに、エマージェンシーだったのだ。
私たちは、それまでの「平和」な状態ではなく、トンでもない状況にあり、だから、すべての基準がひっくり返った中で生活してきたのだ。
そして、ようやく、今、その戦時下での生活が終りつつある(まだだけど)。
去年の3月4月の日記。
http://suzume6.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-b43f.html
http://suzume6.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-58ff.html
めでたしめでたし?
しかし、放射線というのは、私たちに対して、どういうものなのだろう。
多くの人が言う。
国は隠蔽している。本当の事を言って欲しい。
実はそんなことは無い。ちゃんといろいろ公開してる。
そして、安全か安全じゃないか、
これは嘘だ、嘘じゃないかっていう批判の対象じゃない。
安全とは、どんなにつきつめても、割合でしかない。
どんなに高い放射線を含んだ食べ物も、健康被害に関しては、割合でしか影響が無い。
たとえば、XX SVの食品を食べて癌になる確率は、XX%という風に。
たとえば、それが1%だと仮定しよう。
日本人の致死率は100%だ。その中の半数が癌になり、3割が癌で死ぬ。
その中の1%がその食品由来だということになるが、でも、ある人が癌で亡くなった時、その原因が、3割が癌になるという日本人の宿命によるものなのか、放射線由来なのか、原因は分からない。分かる方法も無い。
1%を0.5%に減らしても、私たちの運命に関して、分からない。人口動態調査にさえ、出て来ないだろう。(この件に関しては突っ込むと長いだろうけど割愛)
だから、ある放射線量の食品に関して、安全かどうかなんて、実は誰にも言えないことなのだ。隠す隠さない、本当のコト、嘘っていうハナシじゃない。
そういう意味で、
国が決めた基準というのは、そこそこ理解できるものだ。
オッケー、安全だと信じようじゃないか。
しかし!
それと、消費者が買うか買わないかは、ハナシは別だ。
なぜなら、私たちは、死ぬか死なないかなんてので、食品は選んで来なかったから。
だから死ぬって言われてもタバコを吸う人はいるし、
絶対安全な農薬やら、食品添加物やらを排除した食品には、高額を払ってでも買う価値があると考える人がいる。それは、消費者としての権利だ。
放射線があるかもしれないと思うだけでおいしく無い。
じゃあ、買わない。
同じ桃なら山梨産を買いたい。そうい思う消費者はいる。
安全だとか健康被害っていう問題じゃない。
そして、時として、これは市場価格に反映することになる。
その力、どれほどのものなのか。
昔、森永ヒ素ミルク事件というのがあった。
森永粉ミルクにヒ素が入ってしまったというもの、1955年のことだ。
実に半世紀以上前。しかし、今もって、森永の粉ミルクは市場価格が低い。
森永ドライミルク はぐくみ 大缶 850g
価格ドットコムでの、この最低価格は 1980円
明治乳業 明治ほほえみ 850g
こちらは2100円
誰もが知るように、明治と森永のブランド力には差が無い。
しかし、今もって、100円以上の値段の差がある。
これは、農薬だの添加物以前の問題。品質に関しては全く根拠の無いものだ。
だけど、消費者というのは、そういうものなのだ。(もちろんこれには、森永という企業の謝罪の気持ち、良心というのも反影しているだろうが)
要するに、消費者は忘れない。半世紀以上も。
だから、今回の事故で、
もし、市場価格に消費者の意識が反影されてしまうなら、
これは、東電が保障すべきものだということだ。
そして、それは、販売可能だからとか、今年だけとか、そんなんじゃ無い。
半世紀にわたって、保障しつづけなければならない。
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食品に含まれる放射性セシウムの新たな基準が1日から適用される。新基準は、東京電力福島第1原発事故直後の昨年3月に設定された暫定規制値より大幅に厳格化され、肉や魚、野菜は暫定値の1キロ当たり500ベクレルから100ベクレルとなる。基準値を超えた食品が流通しないよう、厚生労働省は自治体に検査強化を求めている。
暫定規制値では食品を5分類し、「肉・卵・魚・その他」「野菜類」「穀類」を1キロ当たり500ベクレル、「牛乳・乳製品」「水」を200ベクレルとしていた。新基準値は子どもに配慮して「乳児用食品」(50ベクレル)の区分を新設。「牛乳」も50ベクレルにし、その他の「一般食品」(100ベクレル)と「水」(10ベクレル)を合わせて計4分類とした。流通期間が長いコメと牛肉には経過措置を設けて10月から新基準を適用。大豆も来年1月に切り替える。
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