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2012年2月22日 (水)

新しい人材

311の辺りにはイベントがたくさんある。
すずめも、今、いくつか、始動に関わってるものもある。

本当に、社会を憂うなら、
何か形のある事をしたい。

そういう志が、日本中のいろいろな所で生まれている。
その一つの形が、こういうイベントだ。

震災前は、こういう活動をする顔ぶれは、ある意味、決まっていた。毎年恒例のものもあり、活動母体がしっかりしたものもある。
だけど、今年は、全然違うメンバーによるものもたくさんあった。

イベントの企画運営はものすごく大変だ。
小さな集会場でも数万~、ちょっとしたホールだと100万もする。
シンポジウムなんかだと、無料のものも多いが、こういう資金調達。本当に大変だ。メンバーが足で、志を訴え、寄付を募る。
もしかして、このメンバーが足で企業や個人を回って、志を訴えるという部分が、最も社会的波及効果が大きいかもしれない。彼らは、お金を出してもらえるほど、出資者の心を動かすのだから。
それだけではない。たとえば、パンフレット。印刷費はバカにならない。
更には、郵送費。一部80円、メール便や他、最近は多少安いのもあるけど、1000人に送る切手代だけで8万だ。
それだけじゃない。演者への謝礼はボランティアにしてもらったとしても、交通費位は支払う所も多い。遠いと5万。宿泊代もかかる。

それだけ、大変な想いをして、当日、雨でも降れば、会場はガラガラ。
台風なんて来れば、もうアウトだ。

音楽を絡めたものは更に大変だ。
音響や照明のシステムの手配は高額。いろんなボランティアは集められたとしても、この手の実費はなかなか難しかったりする。
楽器は輸送費も高い。こういうのを賄うためには、寄付では無理で、チケットを売るしか無い。そのためには、数万の会場ではなく、ちゃんとしたホールを借りる。たとえば100万のホール代を賄うためには、何人呼ばなくてはならないか。。。それによって、出演者をどう、選ばなくてはならないか。固いヒトばかりでは、大人数は動かせない。そういうプランニングも重要だ。

何よりも大変なのは、リーダーだ。
ものすごくリスキーで、大変な仕事だ。
だけど、規模を大きくすれば、チャリティの金額も大きくなる。


不可能に近く困難な部分もたくさんある。
最初の志はどんどん、曲げられていく。本当は、この人を呼びたかったけど、この会場はこの日しか取れない、スケジュールが合わない。。。そのほか、細かいことがたくさん。一つを諦め、一つを死守して、80を狙ったけど20しか達成できない。。。外から見れば、批判は簡単だ。内部は見えない、見せられない。
批判されても、主催者はただ、謝罪するしか無い。


でも、世に出せた時の効果は大きい。

メディアが記事も書いてくれる。イベント自体の波及もあるが、記事による影響力も大きい。
何か訴えたいことがあっても、メディアはなかなか記事にしてくれない。だけど、こういうイベントにすれば、「ニュース」という扱いにしてくれる。
そして提言を記事にしてくれ、「世論」として育ててくれる。もっと言えば、書かないメディアも来てくれる。
良い記事を書いてもらおうとしたら、まず、記者に勉強してもらわなくてはならない。よく、「記者は分かっていない」という批判があるが、何かを訴えたかったら、まず、記者を育てることだ。そういう地道な努力があってこそ、書いてもらえる。シンポジウムは講演の中だけでなく、後の飲み会など、ものすごく、良いチャンスなのだ。昨今、癌や医療系の記事には秀逸なものも多いが、これは長年のこうした地道な活動の成果でもあるだろう。がん基本法その他なんかは、こうやってできた部分も大きい。


こういう流れの中、
すずめ的に、注目してるのは、プロデューサーという人材が育ちつつあるということだ。ひとつこういうイベントをやると、いろいろ学ぶ。次は、もうちょっと大きな事、志を通せるものができる。人脈も生まれる。次もやろうということになる。
そういうのを見てて、ちょっと気がつくことがある。
50代後半から60代の人たちのがんばりだ。彼らは、実にうまくリーダーシップをとっているように見える。エネルギッシュでもある。そのはずだ。だって、彼らは、かつて学生運動をやってきた団塊の世代なのだ。知的で志や理念を持ち、人生で培った人脈にくわえて、時間もある。ここに、今の学生たちも集まる。ゆとり世代だとか、批判もたくさんあるが、活動的な子はものすごく活動的。ヘタな大人よりも言葉遣いも態度もしっかりしている。何よりもネットや友人を通して、こういう会にアクセスしてきた積極性が良い。
彼らがもっと育つと、新しいタイプのプロデューサーという人材になっていくのではないだろうか。行動力、組織力だけでなく、志と理念を持つプロデューサー。世論をダイレクトに力にしていけるような。

面白い事に、ネットにはネガティヴな批判が花盛りだけど、
こういう場にはそういう人種は来ない。仲間内でもわざわざ誘ったりしないというのもあるだろうが、実際に、経験していくと、批判とは違った部分が見えて来るからではないだろうか。


もうすぐ3月。
震災から1年。
一つ一つは小さいけれど、
私たちの中には、確実に育ちつつある芽がある。

春よこい。

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