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2011年11月23日 (水)

ムサビのゲーサイ

2009年11月08日00:0


ビダイのゲーサイ(文化祭)行ってきた。

実はこういう文化祭で展示される作品って、大したモンが無い。
なぜなら、学生が自主的にやる作品展示だから。
有志展って言っても、ゴミのようなのがにぎやかしに置いてあるだけだったりする。
どーすんだよ。このゴミ!
こんなモン、ヒトサマの目に晒して許されると思ってんのかよっ。
資源無駄遣いすんじゃないよっ。
撤収した後の廃棄物を想像すると、怒りさえ感じるようなのもある。

多少、しょうがないのは、こういう作品は授業の片手間。美大の学生は毎日山のような課題に負われ、そっちにもお金がかかり、その合間にやる作品。意気ゴミはあっても、粗大ゴミになるのもしょうがない部分もあるのかもしれない。

そんな中で、学科の先生が授業の作品を展示するのがある。
そういうののレベルは高い。

印象に残ったいくつか。

先ず、ムサビ

木工(工業デザイン系)の作品展示がなかなか見ごたえあった。
メインは、(大型の)チェスト。普通の室内用だけでなく、店舗用など、斬新なデザインのものもある。
こういうの、分かんないんだけど、無垢板で美しい曲線で構成された扉そのものを作るだけでも、高い技量を要するんだろう。

プロダクトの展示もよかった。
車のデザインのプレゼンボードがならび、実物大のモックアップまである。
わあ。何か良いよねえ。しかも、そのプレゼンボード、マーカーの手描き!
でもって、真ん中の机で、学生さんが一人、マーカーの実演、しちゃってる。

いいじゃん、いいじゃん。
すずめ的に、すんごい、ツボ。
そうなんだよね。昔っから、ビダイにはこういうののキチガイっていて、いつもいつも、学食でカレー食べながらも、車の絵、描いてるんだよねえ。会社でも、カッティングマットはオトナのくせに、みんな落書きだらけなんだよ~。
すずめもいつもイロイロ落書きばっかしてんだよねー。

マーカー
本来は、こういうデザインのプロが使う道具だった。
だけど、昨今、コンピュータグラフィックが簡単になってしまって、プロは使わなくなってしまったのだ。特にプロダクト系なんか、CGは便利だ。図面から起こせるし。保存も簡単。
代わりにマンガを描くオコチャマがマーカーをカンプじゃなく、フィニッシュ用画材として使い始めたのだ。

昔は、プロの腕の一部に、マーカーの画力があったんだけど、今は絶滅。すずめの特技も、そういうのを、目の前で鮮やかに描いちゃってみせるってのだったんだけどさ。

ところが!こんな所で、若い学生さんが
「僕は、このマーカーのタッチが良いと思って、提案したかったんです。」
って、泣かせるじゃん。
しかも、さすがに、うまい。
普通は、車とか、機械類を描くのは、硬いチップ(ペン先)のもので、ものさしを使って、線をヒュンっと描いて、スピード感や
硬い、精密さを表現するんだけど、彼はやわらかいブラッシュタイプのを使ってるのだ。
それも、シャドーをうまく捕らえて、魅力的だ。
ジュウジアーロみたく有機的な金属曲線。でも、描きなれてると見え、ちゃんと、構造を整合させてる。

いいねえ。こういうテクニック、残して行きたいねえ。

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さて、昨日の日記の続き。
ってコトでタマビ

今回、おもしろいじゃん、って思ったのは、グラフィックデザインの展示。
「講評会」ってタイトルだ。
社会的な視点からの作品群と題して、いろいろ、興味深い。
かなりよく、掘り下げられている。

一般に、ビダイの学生の展示というと、ポスターやら、絵やら。。。
学生の展示に限らず、デザインというと、そういう形になったものしか、見ない。
だけど、それは、デザインのオマケにすぎない。デザインとは。。。「コンセプト・設計」なのだ。

そういうのをちゃんと展示してる。
良い作品がたくさんあったが、
いくつか、今、書きながら頭に浮かんだもの。

「切り取り新聞」(タイトルは忘れた)
新聞紙をペットボトルに貼っている作品。
どういう意味か分かるだろうか?
新聞の一部、たとえばコラムを、朝、電車の中で読んでもらうために、貼り付けているのだ。
活字離れ、新聞離れ。。。この問題に注目した作品だ。
小さな、10センチx20センチ四方の記事。コラムの一部(全部?)を印刷している。
朝、缶コーヒーを買うサラリーマンは多い。電車を待ちながら、ちょっとした合間に読める。こうやって、活字/新聞への親近感を持ってもらおうというもの。
もちろん、いろいろ問題はあるだろう。結露はどうするのか。(合成紙を使えばいいが高い)どうやって配布するか、自販機には対応できないだろうし。。。などなど。オトナはいろいろケチを思いつく。
でも、ちょっと、新鮮なアイデアだ。


描いて100点鉛筆。
鉛筆の先から10点、20点。。。。と書いてある。
一生懸命、書けば、鉛筆が減る。全部使えば
「君は100点!」
昨今の子供たち、シャープペンを使う。
鉛筆を削って、書いて、書いて。。。なんて、泥くさい努力はしない。
だけどね、テストで100点じゃなくても、君のがんばりには、鉛筆が100点って言ってるよ。
そんなコンセプト。

コンドーム
結婚式の写真。指輪交換の美しいシーン。花嫁の薬指にはまってるのは。。。
そんなポスター。

母と子のコミュニケーション ティータイム
紅茶のバックが二つつながっている。
かわいいパッケージのティーバッグ。
ママと2人で紅茶を飲んで、話をしようっていう提案。
一個100円
母の日のプレゼントになる

地雷撤去?撲滅?キャンペーン
これは、なかなか秀逸なデザインだった。
メインはポスター
ブルーのシンプルな画面の真ん中に、トイレマークのような男女。
そのポスターのど真ん中に、切り取り線のような破線。
ちょうど、トイレマークの男女の足にかかっている。
そう、地雷で足を切断しているのだ。

その他、同じブルーに男女のピクトのデザインのポケットティッシュ。
切り取って、ティッシュを出す場所は足だ。箱のティッシュもある。

うーん。うまい。
地雷撲滅というと、アフリカの子供の写真が出てくるが、そういうもの、一切無しに、訴えている。
コピー(言葉)も最小限。
考えてみると、今の我々、アフリカの子供の写真の世界は遠い。
こういう形の方がインパクトがあるのかもしれない。
ティッシュケースを開けるとき、ちょうど、人の足を切ってしまう。
それは、生々しい写真よりもインパクト、あるんだろう。

もっといろいろあったけど。。。

そう、こういうのがデザインなのだ。
しかも、ビダイにしかできない。
ビダイって、こういうのを勉強できるんだよね。
そういうところ、もっと学生さんにアピールすりゃいいのにねえ。


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