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2011年11月23日 (水)

あさくらメガネ

アサクラめがねという眼鏡屋さんがある。

今、普通の人が眼鏡店というと、
めがねドラッグ、ヨンさまの店?ゾフ...
どれも安い!が一番の売りだ。

しかし、ここの売りは特殊な眼鏡技術。ロービジョンやなんらかの悩みを持つ人向けなのだ。
そしてその技術においては、知る人なら誰も意義無いだろう、議論の余地なくナンバーワンだ。

眼鏡。
多くの人はかけなくても、まあ、どうにか生きていける。本を読むなどの知的活動や、スーパーで値段や掲示を見るというような生活に関しては不便だろうが。だから、多くの人は、もともとそこそこ生活できているところを、ちょっと快適に、という目的であり、そんなに特殊なニーズがあるわけではない。だから、ヨンさまであろうと、安い!が売りの牛丼チェーンでも足りるだろう。おしゃれの道具でもあるわけだ。

昨今、ヨンさまならまだしも、100円均一でも売っている。
すずめ的には、100円均一は多くの商品においてコストパフォーマンスは最高。だけど、さすがに眼鏡やサングラスを買う気にはなれないが。
そこらへんを聞いてみると、
「眼鏡を身体の一部と考えるか、取り付けたもの、(たとえばバンドエイドのような)モノと考えるかでしょう。」
と言われた。
バンドエイドでいい人、普通のものでいい人っていうのは多い。それはそれでチョイスなのだろう。


ところが、目に何らかの問題があって、普通に近視や老眼を矯正するだけでは足りない人もいる。
まぶしい
歪む
矯正できない。。。
普通のめがねでは出来ないニーズを持っている人もいる。
これをアサクラ眼鏡はカバーする。
彼等の要求が最も厳しい。見えなければ、見えないのだ。
眼鏡の持つ機能の限界への挑戦でもある。
それをカバーするのが、朝倉。
関係者なら、誰もが知っている。ナンバーワンだ。

ニーズのあり方は複雑だ。
まぶしい。
なら、サングラスをかければいい?
しかし、サングラスでは、視界が暗くなってしまう。見え難いというトラブルがある上に、視界を暗くしては余計不快だ。だが、その人の「光」への感覚を分析し、どの波長の紫外線をカットすればいいか、細かく分析していく。数値だけでは分からない。実際にかけて、歩いてみて、使ってみて...それで最も快適なものを選ぶ。
まぶしく無く、暗くならず、はっきりと見える眼鏡。
しかも、昨今、おしゃれなのも多い。

眼鏡だけでなく、本を読みたい場合。
拡大読書器というのもある。これもその人によって違ったりする。
編み物をやりたいと言う人もいるのだ。爪を切りたい、手紙を書きたい...
どのニーズも切実だ。それにどう、答えるか。
いろんなウラワザを駆使して、いっしょに、どう、人生を良くしていくか、考える。

それだけじゃない。
なぜ、朝倉が有名なのか。
研究者なら誰でも知ってる、研究者がいるのだ。
日本中を講演に駆け回り、学会発表の常連。
まさに、日本の福祉を支え,変えてきた強力な闘志がいる。

(あんまし褒めすぎるとかわいそーなので、彼についてはここまで)


長くなりそーなので、続きはあした。


-------

朝倉の社長。
「それでもね、同業にはいろいろ言われるんですよ。お宅は、裏でどこかと繋がってるんだろうとか。」
そんなこと、決して無い。
もともと、安売り合戦が進む眼鏡の分野で、ロービジョンに特化させて...などという事をやり始めた時、誰もやりたがらなかった。眼科や病院に持って行き、いろんな高価な機材をそろえ、複雑な説明を根気よく何時間もかけてして。。。。買ってもらえるとは限らない。儲かるわけがない。
それでも、ユーザーは笑顔で帰る。それがプロフェッショナルとしての喜び。
そう社長は語る。

ところで、一昨年、メディアにこんな記事が流れた。

国立の施設に、特定の業者が出入りしている。これはけしからん。

朝倉眼鏡がそのやり玉にあげられた。

社長は言う。
何十年も、私たちは、ボランティアだと思って通ってきたんですよ。
それをこんな報道、されるなんて。

それはそうだ。埼玉の国立某リハでも、神奈川の丹沢のリハでも。。。ものすごーっく遠い。
神奈川は、すずめは丹沢山歩きの拠点として行ったことがある。バスもなかなか来なくて...
そんな所へ、高い機材を持って、定期的に通っていたのだ。
入所している人は、車椅子の人、高齢者、とにかく目の不自由な人たち。
こういう施設、日本全国から障害を持った人が訓練のために入り、何ヶ月か暮らした後、社会に戻っていく。
地元に戻ったら、朝倉眼鏡に新幹線で行けるかどうか。。。
だから、どんなに大変でも、通い続けた。

それに対して、こんな報道。
朝倉は行くのをやめた。

困ったのは、施設側だ。だって、「特定の業者」って言ったって、ロービジョンのナンバーワンは一社しかないのだ。しょうがない!眼鏡ドラッグに来てもらったって、何の役にもたたないのだから。
困るといっても、代替のきくものじゃない。人生の問題でもある人もいる。
患者たちが署名を集め、院長から乞われて、また行くことにしたそうだ。

患者さんの署名っていうのはありがたいと思いましたよ。
と、社長は語った。

儲からなくても、
こうやって、求められている。
そして、彼等の求めるものが、いかに切実か、
いかに大きなものであるか、
いかに人生を変えるか。
それを一番知っているのが彼等だからこそ、
患者さんたちの署名はうれしかったのだろう。

こんな、「商売」をしている人たちがいる。
「特定の業者は去れ」
は報道されても、
こんな、本当の問題は報道されない。
こんなことこそ、その他の業界でも、参考になるはずなのに。

いまだに、
朝倉に去られて、患者さんたちが困ってる病院はある。。

それどころか。。。
朝倉が提供しているサービスがこの世に存在することすら、知らない人がいっぱい。
彼等は、地方のどこかで、
家の中に一日中閉じ込められて、人生が終るのを待っている。

手帳を持つ視覚障害者は31万人
しかし、それと同程度で、手帳を持っていない人は100万人だとも言われる。
彼等が「見る」に不便さを感じる人のコア。
そのコアの周りにはもうに100万人。朝倉眼鏡の持つ技術で幸せを感じられるであろう人たちがいるだろう。
「知る」ことで、変えられる人生。
どうして、こんなに重要なことが届けられないのか。。。


だれか、報道してください。

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