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2011年11月23日 (水)

愛育病院:「総合周産期指定を返上」っていいじゃん

ここんとこ、産科問題が話題だけど。

あんましにもタイムリーにこんな記事があった。

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090326k0000m040143000c.html


単なるニュースで消えてしまいそうなので、
抜粋して残しておくと。
(誤解の無いようにお断りしとくと、すずめは都合の悪い部分を消すために抜粋してるんじゃなくて、
こういう記事をそのままコピペすると、著作権違反なので引用としてのバランスをとるためにやってます。詳細は引用元を)

----以下、引用、抜粋-----


愛育病院:「総合周産期指定を返上」 東京都に申し入れ
 東京都港区の愛育病院(中林正雄院長)が、都の総合周産期母子医療センターの指定を返上すると都に申し入れたことが25日分かった。労働基準監督署が、医師らの夜間の勤務体制について是正勧告したのを受け、「改善は難しく、センター機能を継続することは困難」と判断した。危険性の高い妊産婦に対応する医師不足が背景にあり、実際に指定が返上されれば、全国初の事例となる。

 三田労働基準監督署が同病院の勤務実態を調査。労働基準法に基づく是正勧告を出した。勧告は、医師が労基法上の労働時間(週最大44時間)を大幅に超えて働く実態や、夜間勤務中の睡眠時間を確保していないなど適切な勤務体制を取っていないことに改善を求めた。

同病院は母体・胎児集中治療管理室や新生児集中治療管理室を備え、複数の医師が24時間体制で患者を受け入れる。

 愛育病院は夜間は2人体制で対応してきた。

「夜間勤務が可能な常勤医師は5人しかおらず、労基署が求める体制は難しい。現在と同水準での夜間受け入れが継続できないので、センター指定の返上を決めた」

 都は「労基署は『こうしたらいい』と求めているのであって、センターの看板を下ろすほどではない。今後も協議を続けたい」と話している。愛育病院は恩賜財団母子愛育会が運営し、1938年開業。【河内敏康、江畑佳明、永山悦子】

総合周産期母子医療センター

母体・胎児集中治療室(MFICU)や、新生児集中治療室(NICU)を備え、複数の医師が24時間体制で患者を受け入れる。昨年8月現在、全国に75施設ある。

-----引用ここまで-----

続報もある。

http://mainichi.jp/life/today/news/20090327k0000m040049000c.html

愛育病院:周産期指定、継続含め検討 院長会見
愛育病院は救命救急センターもなく、総合周産期母子医療センターの継続は難しいと判断した。

 会見した中林正雄病院長は「夜間の体制が非常勤医2人でいいのか、都などに判断してもらいたい。悪条件が改善されないのに、労働基準法だけを守れと言うのは現実的でない。人を増やして過重労働をなくすような対策のロードマップ(道筋)を行政が作ってほしい」と訴えた。

-----引用ここまで------

って、これだけで長くなっちゃったんで、本題は明日にするとして。

ちょい、思っちゃったこと。

まず、この記事、っていうか事件。どういう感じで起こったんだろう。

コレ、労基署が喧嘩ふったけど、愛育がスネて勝っちゃった?

もしくは...愛育でドクターたちが死にそうだったんで、

愛育さんが労基署に訴えて、捜査してもらって、勧告してもらって、こうなった??

意外に病院系って人が良くて世間知らずだったりするんで、後者はあんまし無いかもしれないけど。

でも、コレ、有りだよね。

全国の病院さん。

コレ、やってみれば?

ドクターの誰かに、労基署に個人的にチクらせて。

調査に来てもらって、勧告出してもらって、

救急指定やら周産期指定やら、「返上します」って。

今の状況、めちゃくちゃなんだから、先ずはそういうコトから風穴を空けてくのもいいかも。

------


さて、本題。

愛育って言えば、ブランド中のブランド。

昔はボロボロだったけど、今はきれいになったっていうウワサだし。こんなすんばらしい病院がなぜ、こんなにヒトがいないんだろう。

二つ考えられる

1 医師を多くするのは採算が合ない

2 募集しても来ない

まず、今日は、この1から考えてみたい。

1 医師を多くするのは採算が合ない

でもさあ。考えられないよね。

これだけのブランド病院。しかも分娩費は好きに根付けできるんじゃない?

(でも、ずっと前の情報だと...愛育ってブランド病院の割には安かったんだよね。建物が古かったからか...今はどうか分かんないけど)

いくら高くしたって、お客さん来ると思うけどな。セイロカなんてすんごく高いんでしょ?

でも、そういうのが良い道じゃない。だって、ここは周産期医療センター。もしもの時には誰だって運ばれるかもしれない病院。運ばれちゃって、その時はそれしか選択肢が無かったけど。。。請求書見たら200万!なーんて、笑えない。

しかも歴史的に公的意義を持って作られている。

なので、医師を増やしたらやっていけないほど苦しいとしたら、これは相当、良心の賜物と考えていいんじゃないかと思う。

しかしさあ、根本的に間違ってるんじゃないの?

これだけの大きな超ブランド病院が、夜間の体勢さえ整えられないぐらいにしきゃ、人員を雇えない。

採算性が無いとしたら。だって、「採算性」って言ったって、その人員、最低限度の労働基準を満たすだけも雇えないっていうコト。

違法しなきゃやっていけない商売って、何なんだろう。キョウビ、ヤクザさんだって、少なくとも表向きは合法的だって聞くけど。(未確認。。。てか、確認するコネも無いので、すずめの知ったかぶりだけど)

さて、じゃあ、何が間違ってるか。

マーケットの「形」が間違ってる。

多くの人が言うことば

「医療は市場経済に馴染まない」

その言葉を聞くと、アメリカのような「儲け主義」ではなく、弱者をも救済できるような形を持続させるために。という風にもとれるが、だがしかし、こんな違法労働環境を野放しにする裏さえあるといえるかもしれない。もし、「馴染まない」んだったら、ちゃんとコントロールしなきゃいけないじゃん。

前にも書いたけど...知ってる人は知ってるからイニシャルで描くけど。

「レセプト開示」の運動をしてるカツ氏の主張。

(お金の事ばかり言うって言われちゃうけど、この本当の目的は)医療の「価値」をきちんと評価して欲しいと言う事。

これはデザイナであるすずめにはとってもツボなんだけど、そう、先ず、「値段を知る事」有りき。それは正しいと思う。今、私たちは医療のコストを全く知らない。スーパーで売ってるシュークリームは一個80円、コンビニは120円....ケーキ屋さんは300円。私たちはとっても細かく知ってるけど、医療に対しては知らない。だから、その価値評価もできない。

カツ氏の言葉、「産科、救急なんていうのは、誰が思っても高い価値のあるもの」(誤解しないでいただきたいけど、もちろん、どの医療にも価値があるけど、それをコスト換算した場合という意味で)

だから、ここんところをきちんとコントロールしなきゃダメじゃん。本当だったら、「市場経済」であれば、こういうの、需要と供給の関係で自然に高くなっていく。だけど、医療は「保険」とかで縛ってるから、そういうものが働かない。それで現実的にやっていけてないんだから、コントロールしなきゃダメじゃん。

今、いろんな意味で集約化をしなきゃやっていけないのは確か。

でもって、今までの市場構築のあり方じゃ通用しなくなってきたんだろうな。だとしたら、集約化に向けての「コスト」を中核に入れた戦略をもう一度考え直さなきゃいけないんじゃないのかなあ。

って、長くなったので、二つ目は明日。

----

さて、次は、

2 募集しても来ない

って言う件。

愛育でもそうなのかどうか。。。調べる方法が無いのと、愛育の事情だけを言ってもしょうがないので、ここは一般論でひっぱってみよー。

前から言われていたけど、多くの人が絶対値として、医師数が不足してると言っている。医師を増やせっていうのは、要するに医学部の定員を増やせってコトなんだそうだ。国家試験が90%受かるって言えばそうなんだろう。すずめ的にはじゃんじゃん増やせばいいじゃんと思うんだけど、コトはそんなに簡単じゃない。
だって、医学部は6年、その後研修医さんになって。。。最短で6年(ウソ)実際には10年(ホント)かかると言われている。だから、今のモロモロの問題を解決するために「医師を増やせ」って言ったって、それじゃどうにもなんないじゃん。

それでも、今、我が子を医学部に行かせたい親はいっぱいいるんだから、大学全入時代の今日、医学部だってお金さえ払えば全入にするってダメなんだろうか。今みたく、国語算数社会理科みたいなテストの偏差値が高いっていう選抜が医師適正に対して、そんな大きな根拠ってワケじゃないんだから、在学中に6年かけてフィルタリングするってのもアリかもよ。。。。って言うと、そういうのを育てるだけで、大学への国の補助金とかいるんだろうけど、お金/税金がかかるって言われる。だったら、行きたい人から徴収すりゃいいじゃん。優秀な子は安い枠もあるようにして。

なーんて、思ったりするんだけど、いずれにしても、これは何年も先のハナシ。だから、今、この人数でしのぐっきゃ無い。

だったら、どうすりゃいいんだろう。厚労省なんかが言ってるのは、仕事の合理化。それもアリだろうけど、でもそれだけじゃ、絶滅危惧の救急や産科はパイが無いワケだから、合理化しようもないじゃん。

で、ひとつ、出て来るのは、女性医師。
昨今、コレがなかなか増えている。

グーグルで 女性医師 休職ってやると、たとえばこんなのが出て来る。
ちょい、古いんだけど、この二つをネタにして。

http://www.med.or.jp/nichinews/n181220r.html

こっちは、検索条件に「1年以内」を入れて出て来たページ。

http://hattatsu.jugem.jp/?eid=438

こういうのを見ると、イマドキ、新人医師の3割が女性ってのが分かる。

上のホームページの情報だと、
昨年度のデータでは医師国家試験合格者7733人のうち、女性は2666人で、全体の34.5%。
とここ何年か女性の合格者割合は増えているのに、実際の女性医師はそんなに増えていない。横ばい状態。要するに、国家試験を通っても、働いていないと書いてある。

ちなみに、女性医師の割合は2004年のデータみると、16%なんだね。

http://www.kunikoinoguchi.jp/katsudou/pdf/190609_shiryou.pdf

でもって、もう一つの18年の記事だと、

以下引用

女性医師の四七%が休職を経験し,既婚者および子のいる群では,休職経験「あり」が「なし」を上回っていた.また,休職時期は,女性では卒後六・九八プラスマイナス六・四三年で,「育児」が最大の理由であった.

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要するに、半分の女性が7年程休職してる。この7年を減らすってコト、できないんだろうか。

長くなったので、また明日。


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さて、続き。

女性医師の休職期間をいかに短くするか。

せっかく社会に役立ち、また渇望されている技術を持っているんだから、是非活用して欲しいって思うよね。

だけど...逆にすずめ的には、女性医師が結婚して、子供を産んで、医療の現場によく、戻ることができるなあ。と、そっちの方が不思議。

よっぽど個人的に育児への条件が整ってるんだろうと。

以下、いろんな情報は、すずめの口コミ情報とか知り合い情報からで、あんましきちんとした裏付け書類が無いんだけど。(こういうの、統計資料があるだろうけど、でも、地域差/対象年齢差が大きいので、それを語っても無駄かもなので、ひいてこないけど...2ちゃんねるの会話なんか参考になるかも)


先ず、もし、子供が生まれたら...仕事を続けるためにはどうすればいいか。

ズバリ、保育園を探すしかない。

だけど、昨今、よくニュースになってる通り、保育園には入園待ちの待機児童がいっぱい。


たとえば、ゼロ歳で預けようとすると、保育園側には特殊な設備が必要になる。保母さんの数も他の年齢よりも断然増やさないといけないし、看護師資格の人も入れないといけない(地域差があるかも)。なので、ゼロ歳ちゃんに対応した保育園はすごく少ない。もちろん、競争率も高い。

だけど、まあ、昔と違って、今は育休があるから、1年は仕事を休む人も多いので多少はマシになっているけど。(昔は多くの事業所が産前産後2ヶ月だったので、コレは大きなハードルだったろう)だけど、今もって、1年も休める条件の仕事をしている人ばかりじゃない。

技術職の場合、バイトなんかを雇って代わりになんてならない。1年もの間、他のスタッフでそんなのがカバーできるかどうか。しかも、産休に入る時点で、1年後に本当に職場復帰してもらえるかどうか、分からないのだ。

そして、もう一つ、現実問題がある。

だれでも、私立の無認可は幅があって怖いので、先ずは公立の認可保育園で家や職場の近くを選ぶ。

しかし、ここはもちろん、平等に困っている人優先なのだ。年収なんかを提出するワケだから、年収が低く今現在、働いていて、緊急度の高い人が優先。比較的技術職は高学歴で世帯の年収も高かったりするので、不利。しかも、育休も取れていたり、申し込みした時に「休職」できていれば、ずっと「休職」できるじゃんということでもある。もちろん、近所におばあちゃんとかいれば、後回し決定。

もう一つの問題。

赤ちゃんが何月に生まれるかだ。

普通、保育園は「空き」待ちで入れる。

多くの自治体では、概ね4月を基準に募集をかける。なので、12月から3月までは、余程の緊急性が無い場合意外、募集を絞っていたりする。その証拠に、実際のところ、3月の入所はほとんどなく、4月に何人もが入る。

だから、赤ちゃんが12月に生まれて、翌年12月に育休が切れるとすると、入れる確率が低いので、しかたなく、育休の後「休職」にすると、「休職」できちゃったヒトになる。

こういうの、結局「運」なので、タマタマ申し込んだ時に空いていて、ライバルがいなければ、入れちゃうかも。だけど。

でもって、まあ、ここまではどうにか、越えられたとして。

そこからが大変。

先ず,大前提は保育園によっては、預かるのは、5時まで、7時まで...せいぜい8時までぐらいの延長しかできない。

24時間お泊まりができるとこなんて、歌舞伎町の無認可以外どこにあるんだろう。

8時までったって、勤務先まで1時間かかったら、少なくとも職場を1時間ちょっと前に出なければならない。なので、夜勤だの残業は物理的に無理。

それだけじゃない。

子供って、風邪引いたりお腹壊したり。。。そりゃまあ、病気をじゃんじゃんする。
突然熱を出すと、ソッコー「お迎えにきてください」ということになる。
一度熱を出すと、何日かは下がらない。ヘタすると、2週間とか保育園には行けない。しかも予告無く突然、こういうコトは起こる。

病児保育っていうのを、いろんな自治体でやってるみたいだが、大して利用されていないようだ。だって、「回復期にあること」「朝、病院に行って来た子でないと預かりません」「お弁当を持ってくる事」などなど、イロイロ条件がついてくる。某、自治体では、開設した時、利用者は年間2人だったそうだ。

だけじゃない。二人目だったりすると、もっと複雑。下の子が生まれて育休を取ったら、上の子は突然、保育園を退園させられる。

だけど、子供だって、3歳ともなれば友達もいて、集団での生活が楽しかったりするはず。それが突然、やめさせられちゃうのだ。

こういうの、自治体や地域差が大きく、どこの地域にも全部が当てはまるわけじゃない。だけど、今もって、こういう問題があるのは確かだろう。

それでも、大きな病院だったら、院内に保育園を作るのも可能だろうが、子供は成長する。プライベートな保育室が何歳まで対応できるだろうか。

保育園には、単なる子供を預かるだけではない、教育的な意味も大きい。年齢が高くなれば、小規模な所では対応できないようなものへのニーズだって高くなるはず。特に高学歴夫婦にとって、そういう教育的配慮には無関心ではいられないだろう。それを犠牲にしても、働くというモチベーションをどう、天秤にかけられるか。

ってな条件で、女性医師が仕事?
確かに、経済的に恵まれていたら社会のために働こうなんて思わない人も多いだろう。それは個人の人生の選択であって、しょうがない。医師に限らず,多くの女性がそうだ。

しかし、そんなこと以前に
夜勤ができるなんて、奇跡じゃん。
よしんば、社会で自分を生かしたいと思っても、
住んでいる場所など条件によっては、
物理的に無理。


だけどね。上に書いた事、お読みになりながら、「じゃあ。こうしたらいいじゃん」ってツッコミをされてた人も多いはず。

すずめもそう思う。ひとつひとつ、解決出来るはずの問題じゃん。

保育園は厚労省の管轄なんだし、胸先三寸じゃん。
全部無理でも、「特区」とかだって、いいんじゃないの?

なーんてね。

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