« 三河のエジソン 2 | トップページ | ロービジョンって »

2011年11月10日 (木)

ユニバーサルデザインの意思

シャンプーとリンスの識別がユニバーサルデザインの理想だと言ったが...
確かに世の中には便利なものがいっぱいある。

例えばコンビニ。
視覚障害者にはとても便利だと言う。対面販売なので、店員さんが教えてくれる。持って来てくれる。識別が欲しいものには、輪ゴムで印をしてくれるように頼むのだという。よく利用するのは家の近く。自然に顔見知りになり、好みまで覚えてくれるそうだ。いつもの牛乳、ウーロン茶はどれ。。。
子供にも、高齢者にも便利だろう。
ちょっと前に、幼児虐待で親が捕まったニュースがあったが、通報したのは、コンビニの店員だった。近所の子供だったという。そんなことまでできてしまう。きっと、こんなニュースにはならない、良い話もたくさんあるのだろう。
しかも、全国、様々な所にある。


でもしかし。
理想的なユニバーサルデザインと言えない理由がある。
このシステム、もともと、障害者を考えて作られたものではないのだ。普通のお店だったものが、結果的に誰でも便利という形になっただけ。もし、これがユニバーサルデザインだったら、コタツでも床でもみんなユニバーサルデザインになってしまう。
やはりそこには、明確な意思があるべき。そう思う。

でも、コンビニという場の「良さ」は変らない。
結局、ユニバーサルデザインなどというレッテルなんか関係ない。
レベルの高い製品やサービス、システムというのは、巧まずして、そういうものなのではないだろうか。
コンビニも最初から、そういうユーザの特殊なニーズに答えるつもりで作ったわけではなく、柔軟に対応できる躯体をしていたということではあるまいか。

最初に断っておくが、これは私の憶測。関係者には内緒。

最近ユニバーサルデザインで有名な「斜めドラム」洗濯機。
あれ、本当に「ユニバーサルデザイン」だろうか。
私は違う気がする。理由はコンビニと同じだ。


横型の洗濯機は誰でも知っているように、昔からあった。外国製品などそうだ。こちらの方が水も使わないし合理的だということで、20年位前だったか、生協がどこかと共同で開発したことがあった。しかし売れなかった。おそらくイメージが悪かったのだ。横を向いていたら、もしドアを開けると、水浸しになってしまう。(もちろん、ストッパーがある)そんな心配を感じたのではないだろうか?
しかし、ここ何年か、乾燥機と洗濯槽を一緒に使う機種が多くなった。今はもう、家電量販店に行っても、単体の乾燥機はいくつも置いていない。
これはなぜだろう。

実は半年程前、洗濯機を買い替えた。うちで使う程度の大きさだと...

いわゆる普通の形の全自動洗濯機に乾燥機がついたものは、安いものだと70000程だった。乾燥機だけだと3万。
それに対して、ドラム式という横タイプで、乾燥機機能がついたものは、最低で10万円台後半だった。斜めドラムは、20万を越える。(たしか。。。おぼろな記憶なので、多少違うかもしれない)

実は本当は、乾燥機をつけるなら、横タイプでなければならない。なぜなら、洗濯物が回転している中で踊らないと、乾燥できないからだ。しかし、普通の全自動タイプの形だと遠心力で外(ドラム)へ張り付いたままとなるので、乾燥も時間がかかるだけでなく、そのシワを固定させてしまうようなものだ。横なら、途中で落ちるので、ふんわりとなる。
その事情だと、「斜め」というのは非常に良い「答え」なのだろう。回転して洗濯物が踊る程の角度。そのぎりぎりが、あの斜め角度だったのではないだろうか?

宣伝で言うように、高齢者が楽なように斜めにと開発したわけでは無いのではないだろうか?

確かに、結果的には同じかもしれない。便利だというのも確かだろう。
しかし、別の目的で作られたもので、「流行」だからということで、「ユニバーサルデザイン」を唱うものも多そうだ。
斜めドラムは確かに効果的だと思うが、世の中には全く意味の分からないものやこじつけのようなものも多い。

斜めドラム洗濯機は、たくさんのコマーシャルがかけられ、大ヒットした。
コマーシャルの内容もよくできている。子供にもユニバーサルデザインのコンセプトが僅か十数秒のコマーシャルで伝わるように作られている。しかも、ヒットした。これは業界にとっても、ユニバーサルデザイン商品開発の後押しにもなるだろう。いろんな意味で良い。
だから、価値そのものを否定するつもりは無い。

ただ、ユニバーサルデザインとして、シャンプーリンスに勝てない?のは
開発が、もともとそういう意思を持って作られていないと思うから。
「ユニバーサルデザイン!」という売り込み言葉、何にでもつけられる。
やっぱりそれじゃあ、どうだろうと思う。
製品そのものがよく出来ているものは、堂々と勝負すればいい。
そんなレッテル貼らなくても。
私の個人的な推測にすぎないのだけれど。

ユニバーサルデザインは、設計の質が高ければ、本来なら特筆すべきことじゃないはず。

|

« 三河のエジソン 2 | トップページ | ロービジョンって »

ユニバーサルデザイン/ロービジョン」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1210811/42954588

この記事へのトラックバック一覧です: ユニバーサルデザインの意思:

« 三河のエジソン 2 | トップページ | ロービジョンって »