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2011年11月17日 (木)

世界で一番小さなエレベータ

ストレッチャーとエレベータ

ずーっとやろうやろうと思ってて、手つかずのアイデア。

「世界で一番小さなエレベータの規格」

要するに、必要十分な機能を持って、一番小さいサイズが知りたい。。っていうのだ。大きいのはアバウトにいくらでも大きくすればいいが、これ以上1ミリでも小さければ、機能を果たせないというぎりぎり寸法。


昨今、交通バリアフリー法のからみで、いろんな所に、エレベータやエスカレータができつつある。
エレベータの規格は一昔前よりもちょっと大きくなった。概ね150センチ四方のものが多い。女性の方だったらちょうど両手を伸ばした大きさ。これは、「障害のあるアメリカ人法」と言われるアメリカの規格からきている。150センチ四方というのは、車いすの回転半径を考慮したものだ。もうひとつの規格は中で回転せず、通り抜けるようにして使用する。出口が二つあるタイプだ。これだと横幅はもっと狭い。

昔、何かの時に救急医療系のメーリングリストでエレベータが話題になった。
こういったエレベータ、どこもストレッチャーが入らないというのだ。

マンションは、棺桶が入る大きさに設計されている。ちょっと目は小さくても、管理人室には奥の壁を開けて、庫内を広げる鍵があるそうだ。これを借りればストレッチャーが使える所も多いという。

聞くと、ストレッチャーの大きさは概ね2m。
すずめもネットで調べられる範囲だがあたってみた。なるほど、結構、どれもぴったし2m。(198センチっていうのもある)現行のが150センチだとすると、あと50センチ大きくすれば良いのだ。

うーん。惜しいじゃん。
何であと50センチ、増やさなかったんだろー。
ってコトをずーーーーっと前、某、エレベータメーカさんとお話したことがある。
(当時、エレベータのサインの研究をやってたころだったので、サイン系の人だからだと思うが)
なぜ?っと聞くと、
「規格があって、難しいんですよ。」
と言われた。その時はそっかー。っと思ったのだが、家へ帰って調べてみた。
各エレベータ製造企業のホームページを見ると、エレベータのサイズは載っていない。どうやら、現場に合わせてのセミオーダーメイドのようだ。マンションなどのものは大きく伸ばせる。この大きさが作れないはずはない。

以来、いろんな駅でエレベータの写真を取っている。
今まで、ほとんど、「ストレッチャーの乗るエレベータ」は無い。(埼玉の栗橋でこれは?と思うものがあったが)
両方向の扉のものは縦長なのもあるが、両幅が狭くスチレッチャーを乗せると救命士が載れなさそうだ。(でも実験しないと分からない)
エレベータの入り口にはボタンを操作する部分があるが、これがひっかかって入れないものもあるかもしれない。反対方向の扉には左右反対側に操作部分がついているのだ。これも、中でわずかだが、出口に向かって前を動かさなければならないが、やはり実験しないとはっきりとは言えないだろう。


エレベータ、いろいろ調べていたら、ちょっとしたニュースを仲間の駅の設計デザイナが教えてくれた。池袋まで通る新しい線(16号線?名前、忘れた)これから開通するのだと思うが(もう、開通した?)には、このストレッチャーが載るエレベータが装備されたそうだ。先頃韓国であった、地下鉄線のテロに危機感を感じて、国交省からねじこまれたそうだ。もう全部決まっていた時点で、やり直させられたらしい。

ユニバーサルデザイン。
これを危機管理まで広げるべきというのがすずめの持論だが、まさにこのストレッチャーの問題は、コレだ。
今現在、駅での搬送は、エレベータなど当てにされていないそうだ。どうするの?って聞くと、
「屈強なおニイさんたちが、階段をエイコラって運ぶんだよ。」
ストレッチャーには布の少し縮められるようなものもあって、これならストレッチャーにも載るらしいが、そんなことやってられないという。
今、都市部では救急隊は現場まで6分で到着するという。しかし、地下鉄の一番下にあるホームまで、遠い所も多い。麻布十番など地下6階だ。
6分で到着しても、「屈強なお兄さん」が走って運んでも現場までは相当かかるはずだ。地下鉄のホームでテロがあった場合、大勢を運ばなければならない。あと、50センチが悔やまれる時が来ないとは限らない。

さて、すずめが毎年、今年こそはやろうっと、考えてて、何年も放っているアイデア。
医療系の学会で、この「世界で一番小さなエレベータの規格サイズ」を出すこと。
人間工学会とか建築系じゃなくて、「医療系」で出して、その後、建築にシフトできたらいいな。

庫内のサイズは長手方向に対して約2mだが、本当に2mなのか。205センチではないのか。
横幅は最低2名が両横につくとすると、左右スペースは正確には何センチか。2名が片側につくと何センチか。
それと出入り口の操作ボタン部分の出っ張りを考慮すると、どういう大きさになるか。
出る時、曲がらなければならない形状の場合、ストレッチャーの回転半径をクリアできる「曲がり角」の最低の大きさはどうか。

こういうミニマムサイズを知りたい。
実験を手伝ってくれそうなそっち系の人は何人かいるんだけど、すずめは建築図面を書けないので、誰かいないかなっと。

クチほどにもなく、お尻が重いすずめはずーっと、今年こそやろーっと思いながら、何年も放っている。

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何年も前になるが、
新宿駅の山手線のホームで呼吸器をつけたストレッチャー(というより、金属製ベッド)の人を見かけた。大勢のボランティアさんに囲まれていたが、しばらくすると、7、8人の駅員さんがやってきた。彼らはエイヤっと重そうな金属製のベッドを抱えると階段を下り始めた。彼らはこんな事に慣れているのだろうか。一人が足を踏み外したら、載っている人は命が無い。運んでいる駅員さんも怪我ぐらいで済めばいいが。

世界に冠たる大都会、新宿。その山手線ホームで、こんな事が行われている。

その時、思った。この人、山手線ということは、そう、遠い所から来ているのではない。なぜ、タクシーや有料救急車を使わなかったのだろう。もしかして、こんなことを世間に訴えたかったのかもしれない。
豊かな都会のど真ん中の駅が、どんなに不備なのか。命がけで、身を挺して訴えたかったのかもしれない。だから、重い金属製のストレッチャーをわざと利用して。。。

あれから何年だろう。10年近いかもしれない。
しかし、今もって、あのストレッチャーは、駅員さんにかつがれなければ階段を降りられない。

ユニバーサルデザインから危機管理へ。

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コメント

ストレッチャー寸法が、だいたい1.9×0.55
(一般的な軽量 担架固定型)

これが標準とすると

ストレッチャーだけ入れるならば、エレベーター内寸法は、1.9×0.55あれば良い訳になります。
ただ、救急隊員が同乗できないから、、もう少し大きく作るようですね。

すると、ストレッチャーと並んで人がエレベーターに入らなくては成らないから、開口寸法(出入り口寸法は、ストレッチャー横幅+0.9ぐらいかなー。)

上記仮定だと、、

入り口 扉寸法が0.55+0.9 = 1.45m
奥行きが 1.9 + 余裕寸法0.2 = 2.1m

これぐらいじゃないかなー。

投稿: ボス | 2014年12月 1日 (月) 20時32分

ボスさん、ありがとうございます。
ただ、もう一つ、複雑な要素があるのでは。
回転半径。奥まった所にあったりすると、その前のスペースの形との関連(人物の位置も含めて)
ギリギリを想定すると、やはり考えるべきではと。
いずれにしても、JISのような基準にすべきですよね。

投稿: | 2014年12月 9日 (火) 11時10分

仰せのように、ストレッチャーが回転して方向転換できるスペースは必要でしょうね。
ただ、これは建築設計段階においてある程度のスペースが見込まれるところにエレベーターを設置計画すれば対応可能だと思います。
また、規格については現在JIS A 4301−1983で規定されていますが、日本エレベーター協会等の団体が規格設定に関与している物と思われます。
つまり、仰せになっている事が広く世の中に伝われば、最低寸法以上のエレベーターを建設するような動きに繋がっていく物と思われます。

投稿: ボス | 2014年12月20日 (土) 14時20分

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