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2011年11月10日 (木)

三河のエジソン

「三河のエジソン」講演会----
56歳の時、修理中の機械に巻き込まれ、右手の5指を失った加藤氏。「もう一度、箸で食事がしたい!」と思い、「障害を負ったからといって人生が終わったわけじゃなし」と自助具を独自に開発。使える機能を最大限活かした職人技は、人呼んで「三河のエジソン」------

なるほど。。。
世間の評価の高さがちょっと妙だけど。
でも、こういうの、いいなあ。

「三河のエジソン」で思い出したこと。

宮崎アニメに「かおなし」って出て来ますよね。
中身がからっぽだから、「かおなし」
あのキャラクターを見た時、大げさにも、すずめは「産業の空洞化」を思い浮かべました。


昔の日本の製品って、「顔」があったと思います。
カタカナで言うと、「アイデンティティ」

たとえば、オーディオとか、カメラ。ここのスイッチはキャノンだったら、こんな大きさじゃあないとか、この曲線はソニーだとか、この重さはニコンだとか...
メーカーによって、デザインの顔が違う。
特にマニアのいる市場はそう。作り手が意図を持って設計すれば、マニアも分かってくれる。そういう無言のやり取りが、何十年もかけて、顔を作って行った気がします。

こういう話をすると、その主人公はデザイナやエンジニア、設計者のように思えますが、でもその実、工場現場の金型なんかの職人さんの役割が大きかったと思うんです。

今、「顔」の無くなった製品たち。顔を失った原因は、「工場の職人さんの不在」
デザイナや設計者は生き残りましたが、ほとんどの製造産業で、彼らは生き残ってないんじゃないでしょうか?
ちょうど、15年前ごろに吹き荒れたリストラの嵐。あそこで、学歴も低く、出世もできず年齢だけ上の工員さんたちは、一掃されてしまいました。同じタイミングで、OEMやアウトソーシングが始まって...日本は顔の無い産業にまっしぐらだったのではないでしょうか?
だから、マニアも消えていった。
私の学生時代は、見渡すとオーディオやカメラのマニアはいっぱいいました。今の男の子たち、そういう子、どの位いるのか...


「顔」の無くなった製品とは、対話できません。
対話がしたいユーザ、マニアさんたちも魅力を感じないのかも。


加藤源重
会った事は無いけど。
でも、少なくとも、彼の作るモノには「顔」がありそう。

会いに行ってみよー。

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ユニバーサルデザインと呼べるもの。
私にはシャンプー/リンスの識別マークしか思いつかない。

源重さんの懇親会の後の二次会で、この事を話したら、反論された。
「じゃあ、なぜ、色を変えないのか。シャンプーとリンスの色を変えればもっと分かり易いじゃないか。」

シャンプーのどこかに、何本かの線が入っている。側面だったり、ポンプ式の場合は頭だったり。
入浴中にシャンプーを探す時、ポンプの頭を指で探す。ざらっとしていたら、シャンプー。つるりとしていたらリンス。
私にはとても便利だ。JIS化もされている。

シャンプーとリンス、色を同じにしなければならないのには、訳がある。誰か高校生の女の子にでも、聞いてみるといい。知っているシャンプーのブランドの名前が何種類あるか。4、5種類はすらすら出てくるはずだ。実際、資生堂だけでも10種類はあるだろう。他にも各社複数のブランドを持っている。薬局やスーパーの棚を見れば一目瞭然だ。壁面いっぱい、全部シャンプー。
よしんば、誰かが号令をかけたとしても、その中の全部を色で識別させるのは不可能。資生堂の白いスーパーマイルドが、リンスは赤にということにすると、椿のシャンプーと同じ色になってしまう。
それだけではない。シャンプー/リンスは女性がイメージで買う要素も強い。ブランドごとに、そういう「イメージ」を大切に訴求している。アジエンスは東洋的な黒髪、モッズヘアは先端的なストレート...こういうイメージを訴求するために、シャンプーリンスだけでなく、トリートメントやその他、周辺のものを統一して、ブランド訴求している。
色なんて変えられない。

なぜ、ユニバーサルと呼べるのがシャンプーの識別マークだけなのか。
このマークのついたシャンプーは、全国どこでも売っている。バーゲンでもある。このマークがついていても、なんらデメリットは無い。

「シャンプーとリンスは色で識別させるべき」
ユニバーサルデザインを訴求する人間が、こんな事を言うから、現場のデザイナにはそっぽを向かれるのだ。
マーケットにはマーケットの事情がある。
それを無視してまで、作れというのは、おかしい。
共存できてこそのユニバーサルデザインのはずだ。

最近も、ある人から、シャンプーとリンスのデザインの差異をどう分かるようにすべきか。という相談をされた。デザインで変えるのは、不可能。だったら、このマークを訴求すればいいじゃん、と話した。こんなに良いもの。最近はどこも取り上げないので、プロさえも忘れているのだ。そこには非があるかもしれない。

共存できてこその、ユニバーサルデザイン。
そういう意味で、シャンプーリンスは、何も犠牲にしない。
こういった活動では最初の試みでもあり、モニュメント的なスタンダードでもある。もっと知ってもらいたいと思う。実際,使えば便利だ。

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