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2011年11月17日 (木)

模擬患者研究会って

模擬患者

普通、医療面接技法を医学生に学んでもらう為の患者役を指す事が多いだろう。
マイミクさんにも、ディープな関係者が何名かいらっしゃるので、知ったかぶりをすると怒られそうだが、ちゃんと、認定試験のようなものもあるそうだ。

これに対して、というより、別のニーズとして、災害訓練用の模擬患者という存在もある。

昨今、様々な団体が、災害医療訓練を行うようになってきた。その重要性は非常に高いと思う。
(と、これまた、マイミクさんには、そのミチの有名人もいらっしゃる中、すずめごときが、エラそーに言っちゃうけど、暖かい目で見てやってくださいまし)本当に地震や、尼崎のような大規模災害があった時、実際に訓練しているかいないか、これは雲泥の差がありそうだ。
訓練さえ実現したことが無いということは、スキル以前に、イニシアティヴを取る組織すら無いということだろう。
もちろん、機材や、その情報システムなんて、ありえそうもない。

だから、現実問題、訓練で獲得できるスキルもそうだが(それも重要性が高いだろうが)、それを開催できるルートの構築ということも大きいのではと、思う。
昨今、(地域、組織によって、温度差が大きいが)大規模で細部まで配慮されたようなものまで、行われるようになってきた。
多くは、国、都や区などの自治体や学会、病院や、医療系の組織が主催している。
いくつかに参加した感想で言うと、その主催者によって随分毛色が違うのが分かる。
例えば、医療組織が主催するものは、当たり前かもしれないが、医療者主体。
自治体が行うものでは、お役所主体。
それぞれに意義があるとは思うが、市民の力が反映されにくいようにも思う。
例えば、せっかく、地域が行うのであれば、その市民の組織力が活用されても良いのではないか。大地震などを想定した場合は、市民も、お役所も、医療者も罹災している。それを前提とした中での組織力。しない中での組織力。

っという意味で、ある十字架マークの病院で見たのは、すごいなと思った。奉仕団という市民の組織(医療専門家も含む)があって、それが職員と連携し、活動できるシステムになっているのだ。

そういう背景の中、市民として、どう、関わっていけるかというのが、この模擬患者研究会ってコトで、さあ、これからどーしよっか。


っていう、本格的な話に入る前に、ちょっと脱線。
これを、ユニバーサルデザインっていう視点で見ると、おもしろいのだ。
災害時は究極の弱者対応、危機管理が問われる。いわば、極限のユニバーサル。すべての人が、障害を持つのだ。


模擬患者が焦点とするのは、トリアージ訓練だ。
トリアージとは、すべての傷病者を来た順に手当していては助けられない人が出て来る。なので、的確に、合理的に、傷病者を分類し、緊急性の高い者からかかる。限られた時間内でこれを行うためには、組織的に行う必要があり、先ず、全患者を軽症な順に 緑、黄色 赤、黒の4種類のタッグを貼って分類することから始められる。赤が重傷者で、最優先される(場合が多い)。黒は、概ね、助からない。

この分類を行う時、障害者であるか無いか、特別なケアのスタッフを置くことなど、できない。子供や妊婦、既往症のある人はもちろん優先されるが、それ以外は贔屓されたりしない。全員が障害を持っているのだ。最優先されるのは、救命、そして社会復帰。
だが、ここで求められるユーザビリティの方法論は、今まで行われている、ユニバーサルデザインのそれと、同じ方向性を持っている。

ーーーーーー

ってことで、模擬患者研究会。

何をしよーっかっていうのをみんなで相談。

もちろん、みんな、何かで招集がかかれば、まあ、参加しに行くわけだけど。その上で。



模擬患者は、訓練時、どういう状態なのか、設定がある。
たとえば。。。
逃げようとして、階段から落ちて足を骨折したようだ。だが、覚えていない。。。
患者は「自分は骨折してる」とはマサカ言わない。イタイイタイと言って訴える。その訴え方も、骨折が疑える訴えにしなければならない。頭を打って覚えていないのも、どう、表現するか。頭を打っていたら、そっちは放っておけない場合もあるのだ。気持ち悪い。吐きそう。。。
それを、見逃しを誘うように訴えるか、大騒ぎするか。
いずれにしても、そういう状態であれば、どのような状態であるか、設定から読まなくてはならない。
知識も必要だ。
そういうのの、お勉強プログラム。


それから、そういうメーキャップ(ムラージュ)もする。
火傷と熱傷は違う。打ち身も、打った相手によって、違う。もちろんその程度も。そういうムラージュの技術も模擬患者チームでできれば良い。すずめも講習を受けたことあるが、結構、難しい。いろんな道具もあるし。まにゅあるになっていたら、うれしい。講習プログラムにできたら、尚良い。


また、具体的に訓練に参加するわけだが、その時、患者側の視点から、訓練を観察することができる。
その報告、その他の研究もできるのではないだろうか。
たとえば、訓練時、とても寒かったりするわけだが、これは実際の現場でも、患者の体温が冷えてしまうことになる。「毛布が欲しい」「水が欲しい」「情報が欲しい」など、いろいろ出て来る。模擬患者は健康体だが、傷病者だったら、ダメージは大きい。そういう「文句」をまとめることも、有用だろう。


そして、訓練に関しての方法論。
医療者は医療の視点で機材を装備しているだろうが、市民側はゼロ。
たとえば、訓練を開催するなら、どういうものが必要なのか。毛布や、看板、トリアージタッグ。。。それから、各地方での模擬患者の手配に応じられるネットワーク。
集める時の、確認の仕方。保険や、告知の文言。ドタキャンを防ぐ連絡法。傷病者設定のモデルプラン。。。

それから、こういうのを告知するための、ホームページ。。。

っと、まあ。ゴージャスに、且つ、具体的に盛りだくさん。


実は模擬患者研究会、かねてより準備というか、もう、メンバーは集まってて、100人近いネットワークになっている。実労部隊として、どれだけやれるかってのもあるけど、みんな、バカが付く位、熱いメンバー。(すずめも、いろんな熱い人たちとお友達ですが、ここのヒトに限り、「バカ」って勲章?つけちゃいます)


って、ことで、事始めとして、来月は、1番の怪我の種類の勉強会で始めますか~。

ーーーーー

さて、模擬患者の飲み会。

居酒屋で、かんぱーい、しようと、したら、メンバーの一人の携帯が。。。。
なぜか、みんな待ってるのに、長電話。しかも深刻そうな暗い顔。


実は。。。
彼女の友人のお母さんが医療ミスで亡くなったとのこと。
もしかして、これからメディアにも出てくるかもって思うので、一部ウソを入れて書きます。(この情報から、どの事件からっていうのは、考えないでください。ウソが入っていますから)

とにかく、まだ、亡くなったばかりで、これから行政解剖。
東北地方の病院での、腹腔鏡手術。病名を誤診しているが、どちらにしても、命に関わるものではない。この病名で入院して、命を失ったとしたら、確かに家族は無念だろう。電話をしてきたのは、その方の娘のナース。なので、医療に関する事柄での、誤解は無いと考えられる。病院も過誤を認めている。
その上で、家族として、何をすれば良いか。。。という相談。

病院が認めている中、どうなのだろう。例えば、その手の弁護士さんに、相談する手もある。しかし、そうすべきなのか。。。

分かる気がするのは、家族としての不安。何をしておけばよいのか。よく言われる、火葬にしてしまったら、もう、何も調べられない。証明できない。。。と言う中、後悔しないためには本当はどう、しておけば良いのか。

以下は、飲み会の話なので、井戸端的に、不確実な部分が入っているかもしれない、単なる会話として。

この解剖、どこがやるというのが、あるのだろうか。
この人の場合、もう、解剖には入ってるということなので、その部分は具体的に引き返せないだろうが、どうなのだろう。
たとえば、その病院がやるのか。。。
東京都の場合、多少、何かある場合は、すべて監察医務院で行政解剖が行われる。それと、その病院が行う場合とどう、違いがあるだろうか。地域差が大きい気がする。
その他にも、最近AI(検死の画像検査)とかって、話題だが。。。


いずれにしても、家族としては、突然の死を前に、どうすべきか、考える余裕が無い頭で、判断しなければならない。もちろん、専門家の介入があれば、良いに決まっているが、それが病院側との信頼関係を損なってしまわないだろうか、という不安もあるだろう。
普通の人の場合は、少なくとも、そういう公的な第三者じゃなく、知り合いの医療関係者にいっしょに説明を聞いてもらう位は、最低限あるべきかとも思うけれど。このケースの場合、娘がナース。医療系で相談出来る人も多いだろうから、とりあえずは、様子を見るしか無いのでは?と。


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