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2011年11月23日 (水)

「高級」の衰退、そして食


2009年10月13日15:55
ブランド危機の深刻度
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=987701&media_id=10


誰の目にも明らかな、現象。
「高級ブランド」の衰退。

その昔、「卵」は高級品だったんだそうだ。
限られた人しか食べられない。
今は栄養価的には最も安い食品の一つ。
産業界の努力によって。

今、「ブランド」という「高級品製造企業」に訪れている運命にも似たものを感じる。確かに、安物と高級品の差はある。
だけど、今はそれほどの差は無くなってしまった。
まさに、産業界の努力によって。

昔の製品には安物と高級品の差は大きくあった。
1枚1000円のTシャツと、5000円のTシャツには歴然とした質の差があり、
それは、見た目だけでなく、洗濯した後の傷みや古くなった時の風合いに差があった。だから私たちは「良いものを長く愛する」ために、ささやかな贅沢として高級品を選んできた。


だけど。。。
まず、それを裏切ったのは、高級品の方だ。
私たちは「長く」愛する為に、高いコートを買った。
だけど、「長く」なんて愛せなかった。高級素材のコートでも、形が流行遅れになれば、もう、着られないのだ。その昔の高級品は、そんな刹那的な流行に左右されることなく、綿々と同じデザインを作り続けてきたのに。
だから、私たちは、「長く」というニーズを彼らに対して持たなくなった。


次に変わったのは「安物」の方だった。
今の安物。たとえば、ユニクロのTシャツ、Gパンの「丈夫さ」は、もはや「安物」とは呼べないレベルになっている。素材の均一性、縫製の確かさ...デザインはともかく、「質」に対して考えれば、かつての「高級品」に遜色無いどころか、上回っている。


「高級品」という存在そのものは生き続けるだろう。
だけど、それを「ブランド」として作り続ける企業の存続はどうだろう。
これは衣料品だけに起こっていることではない。その他のあらゆる分野で起こっている。
どの産業もこういう宿命を持っているのかもしれない。

時計でも、食器、家具...すべて。
機械はスペックだけの差になる。

今はまだ、お話にならない安物はたくさん存在する。
だけど、一昔前に比べて、その安物のレベルは
あまりにも高くなっている。
遅かれ早かれ、彼らがユニクロレベルになる日は来るだろう。

そうなった時、
企業としての「質の差」はどうなっていくのだろう。

しかし、その質の差を縮めにくいものもあるんじゃないだろうか。
たとえば、「食」
コシヒカリやリンゴを工場で育てる事ができる日も来るかもしれない。
ブロイラーのように。
だけど、人が「味」の質を認めるようになるのはいつだろう。
味覚のような繊細で精巧な感覚器官が、「均一化」や「丈夫さ」みたいなモノでごまかされないのは自明だ。

「食」の危機が議論されてるが、
そういう力強い希望に満ちた分野だと思うんだけどね。

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