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2011年11月23日 (水)

移植医療:保険とドナーの人口

2010年12月29日22:12
年末、渋谷の駅前を歩いてたら、
「今年の10大ニュースで~す」
っていうパンフレットを配ってた。
いいじゃん!って思ってもらったら。。。びっくり。
幸福の科学の宣伝本だった。

電車の中でヒマだったからパラパラってめくってると、
「霊界奉行?」
っておじさんが出てきて、
臓器移植は、霊界では間違ったコトになってるから、やっちゃいけません。。。みたいな説明してる。
(捨てちゃったんで、あんまし覚えて無いけど、アホすぎな内容だった)

ってのはともかく。

ちょうど、いくつか前の保険に関する日記を書いている時にちょっと発見した、ページ。
ちょい、興味深い。


http://sun.ap.teacup.com/souun/2404.html

どういうヒトなのか分からない。
上の幸福の科学同様、この問題って、いろんなバイアスがかかってる場合が多いので、このページ、鵜呑みにしちゃいけないと思う。
ただ、真ん中の方の数値データは本物だろう。


>ハーバードメディカルスクール(現在はカリフォルニア州のHighland Hospital勤務)のAndrew A. Herring氏らは、2003年の全米入院患者のデータを分析し、臓器提供者(ドナー)の16.9%が医療保険の無保険者であること、医療保険を欠くことが臓器提供の最大の因子であることを明らかにした。移植患者(レシピエント)の無保険者は0.8%だった。
International Journal of Health Services38巻4号p641~p652
“Insurance Status of U.S. Organ Donors and Transplant Recipients: The Uninsured Give, but Rarely Receive”

うん。
興味深い。

そして、無保険者だけではない。


         臓器提供者  移植患者   他の全入院患者
          (n=1,447)  (n=4,962)   (n=7,971,320)
主たる支払い者
メディケア    14.6%  44.2%  37.2%
メディケイド    2.6%   9.0%  18.5%
私的保険     45.8%  44.2%  36.6%
無保険      16.9%   0.8%   4.6%
その他      20.1%   1.8%   3.1%

平均在院日数    3.5日  15.6日   4.6日
平均費用   33,367ドル 174,259ドル19,634ドル 


メディケアは「高齢者医療保険」
メディケイドは連邦政府と州政府が共同出資する低所得層向けの「医療扶助」

以下、引用

 Herring氏らは、米国の入院患者の在院日数の20パーセントに相当するデータを分析し、797万7729回の退院データから、1,447人の臓器ドナー(170人の生体臓器ドナー、47人の角膜ドナーを含む)と4,962人のレシピエントを識別した。これは同年の臓器ドナーの49%、レシピエントの94%のデータの分析に相当するという。

 臓器ドナーの16.9%が無保険だったのに対して、レシピエントの無保険者は0.8%、他の全入院患者の4.6%と大差があった。多変量解析によっても、無保険であることは、他の人口統計学な要因よりも臓器提供の強力な予測因子だった。他の臓器提供と関連した因子は、若いまたは中年の成人であること、男性であること、白人非ヒスパニックそして北東部の病院だった。

 Herring氏らは「(医療保険を欠くことが臓器提供の大きな因子である)傾向は、移植コミュニティーの価値観や意図を反映しているとは信じない」としつつも、米国の医療システムを“The U.S. health care system denies adequate care to many of the uninsured during life. Yet, in death, the uninsured often give strangers the ultimate gift.”と批判している。

 この分析は臓器ドナーの49%しか識別していないが、Herring氏らは「残りのドナーがすべて被保険者でも、全ドナーの無保険者率は他の入院患者の2倍あるだろう。私達の分析は、たぶん保険をかけていなかった臓器ドナーの割合を控えめに見積もっている。支払い人が「その他」の20%の患者の多くが、実のところ無保険だけれども、臓器調達組織がそれらの医療費を支払ったことが考えられる」としている。

当Web注

1. 臓器ドナーの平均在院日数が3.5日と短く、臓器調達組織が費用を支払ったとみられるケースの多さも注目される。受傷時のショックで一時的に脳死判定基準を満たしていたり、治療中に投与された麻酔などの影響で脳死判定基準を満たすかのように偽装された患者を生体解剖している恐れがある。

2. ハワイで入院した患者の家族が、高額医療費を理由に臓器提供を迫まられたものの、家族が断って救命を要求した結果、生還した事例を山口氏が報告している。:*

3. 移植患者のほとんどは、生涯にわたり免疫抑制剤の服用が必要なため、充分な医療保険に加入してない患者が移植を受けるケースは少ないと見込まれる。移植患者のうち無保険者0.8%とその他1.8%に、海外から渡航してきて移植を受けた外国人患者の存在が想定される。外国人患者を除外したデータであるのか否かについては、論文に記載がない。

4. American journal of nursing 2007年6月号p21は、Pediatric Transplantation 2007年3月号からの引用として、米国の医療保険制度が移植患者の生存率を下げていることを伝えた。要旨は「11~17歳で腎移植患者の1年生存率は脳死腎移植95%、生体腎移植96%に対して、5年生存率が脳死腎移植60%、生体腎移植72%と低い。服薬不履行の50%は年間1万4千ドルかかる免疫抑制剤を買えないことによると見込まれる。ほとんどの保険会社は薬剤保険に生涯限度額の制約を付けている。メディケアは障害者認定されない限り、移植後36~44ヵ月後または小児患者が大人になった時点で保険適用が切れる」
(American journal of nursingは資料名を示していないが、引用元はHealth insurance considerations for adolescent transplant recipients as they transition to adulthoodhttp://www3.interscience.wiley.com/journal/118490809/abstractと思われる)。


引用ここまで。


---

要するに、

アメリカの場合、医療費がすんごく高いそうだ。
だから、重病になった時、医療費を支払っていけないのなら、いっそ?
そういうこと?


うーん。


確かに、日本の臓器移植ドナーはめちゃくちゃ少ないと言われる。
どの位少ないんだろう、。。
っていうか、どのくらい、アメリカは多いのだろう。

貧乏でも、最低限の医療が受けられる日本
無保険だったら、医療がとてつもなく高額なアメリカ

もしかして、その差が
ドナーの量に反映してしまってる?

ネットをパタパタすると、こんなのが出てくる。

http://medg.jp/mt/2010/06/vol-210.html
(引用)
日本では、臓器移植法が施行された1997年から2010年1月末までのデータで、脳死からの総移植件数は374件、脳死ドナー数は86人、心臓移植は69件です。アメリカにおける総移植件数は、臓器調達移植ネットワーク(OPTN)によれば1988年から2010年5末までで約48万件に上り、その内の生体ドナーは10万件、死体ドナーは38万件です。アメリカでは医学的にいって脳死も人の死なので、死体ドナーの中に脳死者も含んでいますが、脳死が条件となる心臓移植数だけ見ても累計で5万件です。

すごい。
ホント、桁外れだ。

すずめはコレが良いのかどうか分からない。
ただ正直、この大量の脳死の動機が経済的理由に起因するとすると、違和感を感じずにはいられない。

でも、これも
考えてみると、安楽死の1つなのだろうか。
重篤な状態に陥った時、
(不自然な行為によって脳死にさせられたとかどうかってのは、この際、考えないけど)
脳死までになるような状態で、
回復したとしても、そんなに希望が無いのかもしれない。
経済的に困窮して、
十分な治療が受けられないまま
生きながらえるより、死んだ方がマシ?

余分な延命治療を拒否するという日本人も多い。
脳死に近い状態から
引き戻すことは、それに近いのかもしれない。
後遺症の可能性も高いだろう。
だったら、一理あると考えられる。
でも、
それでも尚、すずめ的には違和感は拭えない。

良いか悪いかは分からないけど。
というより、安易に良いとか悪いとか、言っちゃいけないと思うけど。
なんか、考えさせられる。

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