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2011年11月23日 (水)

すずめのココロザシ /繋げたい財産

2010年07月04日08:43
すずめのココロザシ

さて、連日の飲み会、モトイ、勉強会。

昨日は、コンなことしたい!って
のを一つ、思いついた。


前にもご紹介した、知る人ぞ知る、このページ。

http://www.hi-ho.ne.jp/okajimamic/

これ、個人がコツコツ作ってるページ。
その方...医療系の方ならご存知、
某国立医大の名誉教授。

コレって、国家財産だよね。


氏は1924年生まれ
どうにか、この財産を継いでいきたいと思って、すずめはこのHPを少なくとも残していこうと、許可をもらった。どういう形が良いんだろう。。。

もうひとつ。。。
氏は、いろんな著作を書いていらっしゃるし、
今もいろんな所で投稿されてる。
それが、いかにも氏らしいのは。。。その中で、ほとんどご自身の意見をおっしゃっていないことだ。「ドイツの制度はこうです」と提示されるが、それが良いとか、日本はこうあるべきとは、一切、書かれない。
それを申し上げると。。。
「そういう姿勢が身に付いてしまっているんでしょうね。」

でも、
「本音は、どうなんでしょうか?」
とお聞きすると。。

うん、出て来る出て来る。。。
いろんな反論もあるのかもしれない。
だけど、これだけのバックボーンのある見識。
我々は、謙虚にお聞きしたい。
それを、日本の財産にしたい。

で、
すずめは思った。
こうして、氏がおっしゃる事。
すずめはどう、すれば良いか?
すずめが聞いても、日本を変える力にはならない。
誰か、然るべき人に伝えて行きたい。
氏の弟子を作ってあげたい!

先ずは。。。どこかで、「オカジマ塾」を開催したい。
大きな集まりじゃなく、小さな、でも、濃厚な、然るべき人達限定で。
場所は...氏のご自宅から遠く無い場所で。

それにしても。。。

これだけの方、なぜ、そういう講演とか無いんだろうか。。。
「そういうの、頼まれませんねえ。」
あまりにビッグネームすぎるんだろうか。

さて、どうしよう。。。
早くしたい。

さて、
一つ前の日記に書いた方とのお話。

「いつも、ご自身のお考えはおっしゃらないようにされているように拝見しますけど..本音は、やはり、ドイツは日本のお手本であると、思ってらっしゃるのでは?」
「はい。それはそうですね。たとえば。。。」

ドイツでは、開業に関して、非常に厳しい「ガイドライン」が国によって設けられている。ドイツの場合、ガイドラインというと、日本のようにアバウトな方向付けではない。罰則もあり、経済的にも不利になるような仕組みになっており、非常に拘束力の強いもの。(ドイツでは、その他その拘束力の強さによって、段階的に様々なルールが作られている)

開業に関して、
ドイツでは、人口当たり、いくつの医院を作って良いか、非常に厳格に決められているのだそう。こう言うと、地方vs都市、そこでの診療科の問題がツツかれそうだけど、そう、それも、ちゃんと計算に入れて、実に細かく、現状に沿ったルールが作られている。だから、勝手に開院できない。開院しても、いろんな事が不利になってしまう仕組みになっている。たとえば、もし、利益が上がらなかった場合には、補填さえしてもらえる。
今、この法律の翻訳をしてるんだけど、なんだかんだともう、1年もかかってしまって、まだアップしていないんだけど。

というコトだった。

氏のお話はココまでで、
(飲み会がお開きになっちゃった)
続きは、別途、何かチャンスを作っちゃおって思ってるけど、
以下はすずめのすずめ的妄想。

ドイツのルール。
なーるほど。
デザイナ的にコレはおもしろい。っていうか、誰でもそういうルールは思いつくだろうけど。。「お手本」があれば、理由付けになる。
日本では、言うまでも無く、ココは単純に市場原理に任されている。この位の人口があれば、耳鼻科は2軒しかいらないだろうから、内科も標榜しようかとか、ここじゃなくて、一駅、次の駅にすれば、皮膚科は無いとか。
地価やいろんなコトを考えて選択するんだろうけど、結果、偏在が起こってくる。どっかの地方の田んぼのど真ん中に小児科を作っても、子供のいない地域では、利益分岐に届かない。そんな所に病院作っても破綻するに決まってるから、作らないし、あったとしても、存続できない。。。

こういうのを、地域のインフラとして、公が管理するっていうのは、良い案じゃないだろうか。市場原理は医療に『なじまない』だとか、混合診療とか自由にさせると、アメリカみたくなるから。。とかって目くじら立ててるヒトたちも、肝心なトコじゃ、アバウトなのね。今の医療の問題に、「偏在」があるのは、事実なんじゃないの?何人かの人達は、それを「医療崩壊のせい」とかお行儀悪いモンスターがいるからとかって、言ってるけど、それって、もしかして、「偏在問題」からフォーカスをそらしたいから?って思っちゃう。開業を市場原理任せにするコトが一番、大きな「アバウト」じゃないだろうか。

すずめ的には、ものすごーっく良い案に思える。
開業を論理的にコントロールすることによって、
その地域の人口、いろんな病気の罹患率、そういうのから、ある程度、利益率が計算できてくるだろう。もし、この戦略の中で、利潤が出ず、診療圏がものすごく広くなってしまうんだったら、それは、もともとの価格設定である診療報酬が間違ってるってコトだ。今までみたく、「それじゃ開業医さんが儲からない」トカナントカっていうようなアバウトな計算じゃなく、こういう構造的なデータから、出して行くべきじゃない?
でもって、高い薬を出して、やっとこさ、存続できてるなんていうようなコトも防げるかもしれない。昔、ドイツでは抗生物質はできるだけ出さないコトにしようって決めたなんていうニュースがあったけど、そういうコントロールもしやすい。良心的な診療をしていて、儲からなかったら、補填してもらえる。。そういう仕組みにすればいい。
でもって、その補填だって、別に国が出せってコトじゃなく、診療報酬を戦略的にデータに基づいて、変えたりとか、いかようにも、国の持ち出しじゃない方法は作れるだろうしね。

今、大きな病院からどんどん、医師が逃げて、開業に走ってるそうだ。(前にデータ調べたから、どっかに数字もある)
だとしたら、「今」がチャンスのはず。(っていうか、もう、遅いか。。。)

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ネタは、二つ前の日記に出て来た、某氏にいただいた、資料から。

ドイツの救急は。。。
要するに。。
ドイツでは、救急車は、重病人だけ病院に運んで、後は、普通の開業医さんに運ぶ.開業医さんは、全員、どの診療所でも救急をみて、夜や休みには救急当番も受け持つ義務があるし、訓練もされてるんでオッケー。


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誰が見ても重症っていうようなものだけが、病院に運ばれる。それ以外は開業医が最初に診療する。
病院はきちんと、計画的に配備され、大学病院は難しい患者を受け入れる最後の砦。

さて、その開業医の救急業務、
州医師会と州保険医境界の共同で作成された救急業務規則に基づいて実施され、開業医は全員(65歳以上、妊娠育児等以外)、一般救急当番に参加する義務がある。当番医師は、休診日と夜間、小児から老人まであらゆる年齢と疾患の患者を最初に診療して、応急処置をする。必要とあれば、病院への転送。あらゆる疾患、年齢に対応できるよう、訓練されてるので、問題無い。
また、こういう患者は、最終的には、もとのかかりつけ開業医に戻されるので、開業医にとって、患者が逃げてしまう恐れも無い。

自治体の地域救急センターは受付,連絡業務を受け持つ。
急性期病院のベッド稼働率は80%。だから、満床による拒否は起こらないし、運び込まれた患者は必ず引き受けることになっている。

開業医の定員制

ドイツでは20年程前、医師の過剰が問題になったが、2000年を過ぎるころから、また、不足の傾向に転じてきている。
そこで、過剰と集中に対処するために、長、中期計画として、1993年、開業認可規則に新たに地域別、専門医別の定員制の条文が加えられ、医師偏在防止の対策が講じられた。
この施行から15年。大多数の専門において定員は充足されてはいるものの、一般医学の専門資格が無いと開業できない家庭医に関しては、150--70%と、偏在が残っている地方もある。

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っていうのが、このペーパー 医学と医療 no.471
の前半なんだけど。


なーるほどね。
ドイツって、すんごく、恵まれてる環境が先ずアリキで、
そんな恵まれてない日本への導入なんて、ムリってハナシもあるけど。。。
ドイツでも、いろんな問題があって、その解決策を模索してる中での、
現在の状況ってコトなのね。

考えてみると、
ある日突然、壁の向こうとこっちが一緒になって、
それまでに培ってきた医療インフラも、ガラガラポン。
厳しい状況もあったはず。

この救急の仕組みなんて。。。ナカナカなんじゃないの?

読んでみると。。この救急システムも、先ずは、
「開業定員制」
が根本にある気がする。
開業は許可する/許可しない。
だけど、許可したなら、きちんと公的に保証し、患者が逃げないように、経営を守る。

ドイツでは、この施行から、15年。

日本も、もし、今から、コレをしたとしても、本当に実効性が現れるのには、時間がかかるんだろうな。だけど、だからこそ、早いトコ、考えて欲しいモンだよね。

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