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2011年11月10日 (木)

聴覚障害って?

聴覚障害者のうち、手話ができるのは、5%
(昨今は増えて10%だとも言われるらしい...やはり理解力や巧みさのレベルがあるのだろう)ちょっと前に知った。

視覚障害における点字と同じ勘違いをしていた。
要するに、盲学校の多くでは口話(唇の動きを読んで、声を出して話す)中心で、殆ど教えられないらしい。
そうだったのか...

これには深い事情があるのだろう。

その中でこの5%が気になった理由。

よく、講演会などで、手話通訳が用意される。聴覚障害者のうち5%しかカバーされていないとしたら、なぜ、手話通訳なのだろう。
要約筆記の方が良いではないか?
その理由で聞いた話。
聴覚障害者のうち何割かは日本語をきちんと理解できない人もいる。
日本語の文法構造を習うことができなかったので、書き言葉も分からない。
なので、要約筆記より、手話通訳だという話があった。
なるほど。と思った。

しかし、手話が出来る人が5%だということになると話は別だ。

最近、ドラマの影響か、手話が大流行りだ。
正確には、ドラマが流行ったのは10年以上前?だったか、かなり前だ。
その時、ブレイクして、その後指導者も育ち、全国あちこちでできてきたのだろう。
いろんな所に教室もあり、習い易い。
資格検定もある。楽しそうな雰囲気もある。
歌にもフリのようにつけられた手話は、学校でも盛んに教えられている。
聴覚障害者との理解を深める良いチャンスだ。
これはこれで非常に良い。

聴覚障害者が手話をメインにするか、
口話をメインにするか...

いろんな複雑な問題があるのだろう。両方出来るに越した事は無いだろうが、言語の修得という意味では、口話をメインにする方が良いようには感じる。(今の浅い理解の時点の個人的な感想で、本当はもっと調べないと良く分からない。)特に「書き言葉」を理解できるようにしないと、知的な部分が育たないだろう。本を読んだり,文章を書いたりする事に対して、能力的には何ら劣る部分が無いはずなのに、読む事すら不自由に育つのは、どうかと思う。手話をメイン言語にすると、そうなってしまうのだろう。

私達のイメージと本当の姿。かなりギャップがあるように感じる。

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聴覚障害と手話の問題、ちょっと調べてみた。
考えてみると、今まで、いろんな友人たちと飲みに行ったが、手話が必要だった事は無い.私はできないから、彼等が口を読んでくれる。

よく、いろんなシンポジウムなどで、手話通訳が使われる。最近ある音声認識/文字変換のツールは進歩はしているが、まだまだというのは確かだ。(読んでいるととんでもない言葉が突然飛び出して、笑ってしまって、頭が離れてしまうようなこともままある)
だから、自動は難しいのだろうが、要約筆記は分かり易い。
データでもらったら、役に立つのではないだろうか?

そう思って、ぴぴぴさんに聞いてみた。
手話通訳対要約筆記

手話通訳は地位を確立している。
きちんと資格もある。
それによって、謝礼など、報酬を払うシステムも確立されている。

対して要約筆記
技術のスタンダードなどがまだ確立していない
技術者が育たない
報酬はボランティアの範囲

なるほど。
でも、これからの時代、テキストで残すことができるということは、いろいろ利用できるということでは?

それは違う。要約筆記は、しゃべり言葉の代わり。
だから作ったデータはその場で消す。(少なくともぴぴぴさんの場合は)
もし、講演者の方が欲しいと言ったらその方には差し上げるが。

でも、それ、本当だったら,便利なはずじゃないですか?
それが意外に難しい。
僕が準備する場合も、最低で4人は用意するけれど、でも、時々、勘違いのようなものもたくさん混じる。
話の内容がきちんと分かっている人でなければ、要約できない。

そんなに難しいんですか?
でも、同時通訳とか、いるじゃないですか。あれと同じでは?

そんなに簡単じゃない。
たとえば、日本語には主語があるが、あれをきちんと言う日本人は少ない。話しながら主語はどんどん変って行く。しかし、話し言葉の場合、主語が変化する時、人は自然にその主語を強調していたりする。それが要約筆記では難しい。強調もできない。話し言葉の複雑な構造を文章にするのは非常に大変。。など、いろいろな技術的な難しさがある。
だから、技術者が育ってくれるといいんだけど。
今大学っでも、聴覚障害の学生のノートテークをしてくれる人を探したりしてるんだけど、見つからない。

聴覚障害者の多くは、私達の話している日本語は完璧だと思っているという。しかし、私達の話し言葉は、完璧ではない。話し言葉をそのまま書き出してサマになっている人は少ないはずだ。それは同じように手話に関しても言える。聴覚障害者で手話を使っている人たちの手話も、完璧な人は少ない。


しかし、手話には要約筆記には無い、良い部分もある。
たとえば、「こんにちは」と言う時の講演者の表情。どんなこんにちはなのか。強調しているのか、淡々としているのか。そういう微妙な声のニュアンスを手話では伝えられるが、要約筆記では無理。

なるほど。

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