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2010年11月17日 (水)

子供が死ぬような設計の食品/蒟蒻ゼリー

蒟蒻ゼリー、両親の請求棄却
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20101117k0000e040013000c.html?link_id=RAH05


このような判決、蒟蒻ゼリーを禁止している欧米では考えられないことだろう。

そもそも、この食品には、設計上の瑕疵があるのだ。
しかも、一般の子供が欲しがるものを売っている店舗で販売している。
家電やその他、多くの製品を作る人たちが、どんなに真摯に、誠実にものづくりをしているか。そのスタンダードから考えると論外だ。

一般の製品では、
30年前の扇風機で事故が起こったら、
何億円をかけてでも、企業は保証している。(誰でもこの事故への警告をするCMは見たことがあるだろう)
この子の場合、亡くなったコトをマンナンライフ社に伝えても無視だったという。そんな対応があるだろうか。
それを、もし、パナソニックや森永製菓がやったら、私たちはどう、出るだろう。
ポテトチップの製造工程で小さな金属片が一個、入った「可能性がある」だけで、全品、即日回収をしているのが、日本のスタンダードなのだ。
それだけ、モノを作る人たちは、誠実に、日々、消費者の安全を守っている。




この問題の争点は、
設計に瑕疵があったかどうか。
あったというのは、疑いが無い事実だ。だから、これからも改善をしていかなくてはならない。



http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101117-00000070-jij-soci
>消費者庁の福嶋浩彦長官は17日、報道陣の取材に応じ「メーカー側に法律上の責任があるかどうかの判断と、商品安全対策の必要性とは連動しない。実際に死亡事故が起こっているわけで、より安全なものを追求していくことは必要だ」と話した。
その上で、消費者庁が年内を目標に進めているこんにゃくゼリーの商品特性に関する安全基準作りについては「作業を進めていくことに変わりはない」とし、判決は影響しないことを強調した。
食品の物性や形状については、現在食品衛生法などに規定はなく、適用法令がない「すき間事案」になっている。これについても、福嶋長官は「食品全般のテーマとして、法整備が必要という認識は持っている」と話した。

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もちろん、この判例の場合(今回は地裁であって、その先は分からないが)
子供の親の過失部分も相殺されている。
しかし、
どんなに、間違った使い方をしても、命まで奪うようなものは設計してはならない。それが、日本の製品のスタンダードだ。
日本の子供が遊ぶシャボン玉液は、もちろん、飲んではならないものだが、
もし、子供がイッキに一本、飲みきってしまったとしても、死なない量になっている。フールプルーフは設計の基本なのだ。


よく、餅と飴の比較がされるが、
これは論点が違う。

餅は、製品としての設計の問題ではない。
原材料・食品の種類 としての問題だ。
もし、餅が小さな容器に一口で飲み込んでしまえるような設計になった商品として売られていたら、これは、販売禁止にするべきだろう。しかし、調理用の食品として売っているとしたら、違う。
飴は、これを喉の詰まらせてしまう子供用には、棒のついたものが売られている。千歳あめのような危険なものは、普通の流通ではなく、季節限定の品として特殊なものとして売られている。

蒟蒻ゼリーにしても、
その食品としての材料に問題があるわけではない。クラッシュにしたり、やわらかくしたりなどしたものは問題ないだろうし、子供が食べたく無いような味になっていたら、それも良いだろう。また、価格をお菓子として日常的に食べないような高価な設定にするのも良かったかもしれない。
または、飴のように、子供の専用品としての商品を別途用意して選ばせる戦略でも良い。
そういう何らかの配慮なく、売られたものだったという事実がある。

単なる嗜好的食品であり、殊更センスの良い食べ物でもない。
子供の命を奪うような製品を設計した企業は、糾弾されてしかるべきだ。

私たちは、雪印だって許さなかった消費者なのだ。



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マンナンライフ社を擁護する日記を書いてるみなさま。
あなたたちの中に、何らかの分野のプロフェッショナルが含まれていると思いますが、あなたたちのプロとしての仕事は、そんなにお粗末ですか。そんなに貧しい了見で仕事をされてますか?




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以下、上記記事、引用抜粋


こんにゃくゼリーで窒息死した兵庫県内の男児(事故当時1歳9カ月)の両親が製造元のマンナンライフ(本社・群馬県)や社長らに対し、「商品に欠陥があった」などとして製造物責任法(PL法)などに基づき約6240万円の損害賠償と製造差し止めを求めた訴訟の判決が17日、神戸地裁姫路支部で言い渡された。中村隆次裁判長は「商品に製造物責任法上の欠陥はなく、子どもや高齢者への危険についての警告表示も十分だった」として請求を棄却した。【山川淳平】



 判決によると、男児は08年7月、ミニカップ入りの凍った「蒟蒻畑(こんにゃくばたけ)マンゴー味」をのどに詰まらせて脳死状態となり、約2カ月後に多臓器不全で死亡した。



 両親は、通常のゼリーと混同されがちなのに、口内で溶けず舌でつぶしにくい、などと主張したが、中村裁判長は「事故当時、一般消費者は、この商品がこんにゃくの成分を含み、通常のゼリーとは異なることを十分に認識可能だった。事故の報道も広く認知され、食品の特性を意識しにくい状態ではなかった」と述べた。



 また、「吸い出して食べるため、のどに一気に到達しやすい」との指摘にも、「吸い出して食べる必要がないことは、容器の見た目や感触により容易に認識可能」とし、蒟蒻畑は「通常の安全性を備えている」と結論付けた。



 また、「子どもや高齢者は食べないで」などとする包装袋の表示についても、「一般消費者に事故の危険性を周知するのに必要十分だった」とし、警告表示の点でも欠陥はないと判断した。



 この事故で、マ社は2カ月間の製造休止後、形状は変えず、こんにゃく粉の含有量を10%減らすなどして再開した。消費者庁によると、こんにゃくゼリーによる窒息事故は94年以降54件(うち死亡22件)。国民生活センターなどが警告を繰り返し、この裁判の事故は消費者庁発足の一因ともなった。同庁は今年9月、安全指標作りを始めたが、危険性が高いとする同庁と「餅に次ぎ、あめと同等」とする国の食品安全委の見解が分かれ、滞っている。



 一方、欧州連合(EU)や豪州、カナダなどでは、内外の事故を受けてゼリーへのこんにゃく使用を禁じている。



 ◇安全指標への悪影響を懸念 代理人の弁護士



 「悲劇を繰り返さないで」との思いは届かなかった。両親の代理人の土居由佳弁護士は17日午前、判決を受けて兵庫県姫路市内で会見し、「不当な判決。事故の危険性は今も高い。消費者庁が検討している安全指標作りに判決が悪影響を与えなければよいが」と懸念を述べ、「今後の対応は両親と協議して決めたい」と淡々と語った。

 ◇消費者庁「法整備は必要」

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 この事故を受け、現在は「絶対に(食べないで)」と表現を強め、表示を大きくし、ミニカップのふたにも警告を入れた。しかし、硬さや大きさなど商品本体への自主規制は見送られた。


 ◇こんにゃくゼリーを巡る行政・業界の対応と、判明している死亡事故



95年7月 1歳6カ月男児(新潟県)



  8月 6歳男児(大阪府)



  10月 国民生活センターが死亡事故を公表して初めて注意喚起。以降、死亡事故の把握ごとに発表



  12月 82歳女性(茨城県)



96年3月 87歳男性(鳥取県)



     68歳男性(静岡県)



     1歳10カ月男児(長野県)



  6月 2歳1カ月男児(埼玉県)



     6歳男児(茨城県)



99年4月 41歳女性(東京都)



  12月 2歳男児(京都府)



02年7月 80歳女性(秋田県)



05年8月 87歳女性(愛知県)



06年5月 4歳男児(三重県)



  6月 79歳男性(兵庫県)



  10月 3歳男児(東京都)



  11月 センターが「幼児、高齢者はとくに注意」と注意喚起



07年3月 7歳男児(三重県)



     7歳男児(住所不明)



  4月 7歳男児(長野県)



  6月 センターが事業者名を公表して注意喚起



  9月 業界団体が包装に統一警告マークの表示を決定



  10月 68歳男性(住所不明)



08年4月 75歳女性(東京都)



  5月 87歳女性(東京都)



  7月 1歳9カ月男児(兵庫県)



  9月 政府が業界団体に改善を要請



  10月 業界団体がミニカップにも警告マークを付け、包装の警告表示も拡大させる対策を決定



09年4月 内閣府が食品安全委にこんにゃくゼリーなどの安全性評価諮問



  9月 消費者庁発足



10年3月 食安委が窒息しやすさは「あめと同程度」とする評価書をまとめる



  7月 消費者庁が法規制の判断先送り



  12月 消費者庁が硬さなどの参考指標を公表(予定)

いただいた反論へのとりまとめ http://suzume6.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-8325.html デザインはここまですべきだった http://suzume6.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-b362.html

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