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2010年8月28日 (土)

サンデル教授@東大 レポート


白熱! マイケル・サンデル教授の特別講義に出席しよう

http://www.asahi.com/national/update/0825/TKY201008250419.html


25日のサンデル先生の講義のレポート。


この日、すずめは30分程前に着いた。言わずと知れた猛暑の中、「最後尾」と言っても、1、2m?の列に並んでいると。。。
サンデル先生、ご登場。

受講者と握手をされて廻っている。
ラッキーにも、すずめの所にも。。。
Nice to meet you.
って。。。。
私、デザイナなんです
>じゃあ、こういうディベートとか、どう?
あ、経験したコトありません
>あそこの人達は、どうかな、きっと、すごいよ。
わあ、楽しみですっ!

みたいな。。。


会場は1100人
そのうち、NHKの枠が公募で500人、そこへ8000人の応募があったのだそう。
すずめは二階席の後ろ...残念、応募するの、締切りギリギリだったし、。。会場には、この猛暑の中、キモノを着た女性やお坊さんもいる!
みんな気合いが入ってるのねっ。

という中での講義開始。

「日本人はとってもシャイで、こういうのに慣れて無いって言われたんだけど。」
それだけで、会場から笑。この程度の事で笑わせちゃうっていうのは、彼の魅力なんだろうな。本当のユーモアのある人なんだろう。


ちなみに、彼の放映された講義はここで見られる。

http://www.justiceharvard.org/

この中でも、会場が大爆笑しちゃうシーンなんかもあるけど。


さて、彼の講義の最初は、
この例から始まった。

サンデル先生の著書 “これからの「正義」の話をしよう”の第一章にも出てきた、ボートの話。

早川書房のホームページからダウンロードが可能。
http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/112569.html

海の真ん中で救助を待っている小さなボート。
全員が飢えている。そこで、1人の弱った船員を殺して食べて,生き残ったケースがある。
これはどう、思うか。
是 か 非か


会場からは、『アキラ』君っていう、とってもおもしろい、素朴な?キャラの子が、それに対する反応のティピカルな返答。
その素朴さに、会場が和む。。。

っていう、感じに、ディベートモードに1000人の聴衆が突入してく。


--------

さて、この日記にも質問があったけど。。。
「1人を犠牲にして5人を助ける」
コレと同様の命題。
サンデル先生の授業には、頻繁に出て来る。


ちょい、寄り道して、
http://ja.wikipedia.org/wiki/マイケル・サンデル

サンデル先生をWIKIで引くと。。。


マイケル・サンデル(英: Michael J. Sandel、1953年3月5日 - )はアメリカ合衆国の政治哲学者。アメリカのコミュニタリアン。ハーヴァード大学教授。コミュニタリアニズム(共同体主義)の代表的論者。道徳や正義を強調する点に特徴がある。


って、出て来る。
そう、コミュニタリズムのテーマとして、
個人の事情 VS
みんなの利益

というテーマになってくワケだ。


1人を犠牲にして、
5人が助かることは、是なのか、非なのか。

これには答えがある訳が無い。
しかし、一人一人が多少の主張や方向性を持っているだろう。
それを、オーディエンスから引き出して、双方からの意見を提示させる。

「1人の(弱っている)人を犠牲にして5人が助かることには、社会的に利益がある(もし、食べなければ、6人が死ぬ)」
「人の命はそんな、人数の多さによって決められない。比べられないものだ。」

サンデル先生は、そこまでしかしない。ココから解答を導くことも、進むべき方向性を示唆することも。
しかし、問題の中核がどこにあるか。それをベクトルとして誘導していく。

たとえば、この問題は、
次に、集団と個人における価値とは何かと言う問題につづき、そして、私たち個人に対して、集団はどのような関わりを持っているのだろうか。。という帰属の問題になっていく。
そして、そこまで考えた時、もしかして、その思考の方向性は、何かの非常に現実的な、命題に対する解答に、影響があるのかもしれない。。。

次に出て来たのは、
価値観の問題。

この会場に、先生っていう職業の人たちがたくさんいると思うけど、
彼らの報酬って、いくら位だろう。

じゃあ、一番、高いお金、貰ってる人は?
『イチロー!』
イチローの報酬って、先生の何倍?
オバマはどう?

この、イチローの報酬って、正当?

それに対する意見はすずめが書くまでもない。

大統領の仕事、
イチローの仕事 能力、努力。。。
その価値を支えているもの。
価値と言う概念を作り出したもの。。。。

様々な視点からの意見が出て来る
むしろ。。。
ハーバードでのものよりも、突っ込みが深いのではないだろうか?
(みんなモトネタは聞いてるし。)

ちなみに。。。
一つ前のページでも紹介したサンデル先生の言葉、
とっても分かりやすい。声が良い。
会場では通訳のレシーバも配られたのだけど、ナマで十分分かる。
会場からの答えの多くは、かなり達者な英語でされていた。


授業は、30分の挨拶、紹介
70分の講義が20分の休憩を挟んで2回
だけど、いつのまにか、1時間オーバーして、
結果的に、200分ものぶっ続け講義の場になった。
最後には、30分の鼎談。

さて、ここまでは、
ハーバードでの講義に出てきた内容で、そこそこ誰でも想像できるモノ。
次は、
ちょい、すずめもびっくりした、熱いディベートについて。

--------

さて、

今回のこの講義で非常に,面白かった、ちょい、びっくりのテーマ。


その前に、この講義の環境を言っておくと、
もともと、募集の時から、コレはテレビにとかに放送されちゃうかもしれません。そのコトを了承の上、応募してくださいってコトだった。
だから、もし、ココで当てられて何か意見を言ったら、それが日本中に放送されちゃうばかりか、たった小さな一言でも、そこだけピックアップされて、何度も繰り返し流されるってコトにもなりかねない。。。。周りのヒトたちからは、「あはは、ああいうヤツ」みたいなキャラに仕立てられかねない。っていう環境が前提。


その中での、授業。
サンデル先生の授業は、一つ一つの具体的な事例に対する討論で構成されてるんだけど、すずめ的に解釈すると。。。


1人の利益 VS
集団の利益

ここには答えが無い。では、それを考えるよすがとしては、何か。
一人一人が、そして、集団が持っている、価値観に左右されるんだろう。
そして、その価値観を裏付けするものが、道徳。


ってなカンジになる気がする。

っていう所から、すずめ的にも、「じゃあ、その集団は個人をどう、幸福にしてくれたり、規制したりできるのか。。。」っていう風に疑問が湧いてくる。。。って中での


次の、爆弾的話題。

私たち日本人/個人は、どこまで、社会に対して、責任を取るのか。
たとえば、
戦争中、日本が、東南アジアの人達に行ったと言われる罪に対して、
今の人達は、謝罪すべきなのか。
もし、購うとしたら、どう、すべきなのか。


ちょい、びっくりじゃない?
それって、ある種の人達には、かなり疑問らしく、やっと教科書に載り始めたばかり。それを、オトナが論じて、夜道で刺されなきゃいいけどねえ。

でも、会場の雰囲気というか、サンデル先生の論調には、「疑問の余地無い事実」である。という感じだった。

さて、
いろんな人の意見

「事実は事実として、認めなければならない。だけど、それを今の世代が詫びるということには意味が無い。」
「では、いつまで詫びるべきなのか。」
「それは、被害を受けた人達が痛みを忘れるまで。痛みは決して忘れ無い。」
「僕は日本で育った韓国人だけど、どう考えるべきか。」
「私たちが育ったのは、日本という国の風土の中なのだから、日本という国が集団で冒した罪に関しても責任を取るべき。」
「いつまでに対して:まさか、源平の時代まで遡れという人はいないだろうから、今の世代までで良いのではないか。」


そんな。。。。おそらく、こういう命題を聞くと、誰でも思う所のいろんな意見が出てきた。。。

サンデル先生の挑戦は、更に続く。

「では、アメリカが広島、長崎に対して行った罪に関してはどうか。やはり謝罪すべきなのか。どう、すべきなのか。」

ちょい、びっくりの、この問いに、一瞬、会場も怯んだ気がした。
「謝罪すべき。」
「核の問題として考えるべき」
「誰がというと、オバマさんがということになるかもしれないが、意味があるのか。その時の政府の決断」
「私たちは生まれる場所を選べないのに、過去に前の世代が冒した罪に関して、謝罪しなければならないのか。」
「でも、前の時代があってこその、今の時代がある。」

っていうまさに、白熱。
もちろん、答えは出ない。
サンデル先生も言わない。

最後は、
全,聴衆が立ち上がっての大拍手。
感動的ですらあった。


-------
さて、
メインの授業、
70分 × 2 が一時間以上オーバーしちゃったらしいんだけど。
すんごい、熱気だった。


最後はステージの真ん中に、椅子が3つ並べられて。。。
3人のセンセイが対談。

1人は、東大の哲学者
もう一人は、千葉大の、例の白熱教室の授業のテレビで解説してたヒトね。
名前,調べれば分かると思うけど。

どうでしたか?

いやあ、感動的ですらありました。
こういうの、良いですね.的な会話があって、

もともと、こういうの、
ソクラテス メソッド
って言うんだそう。

要するに、聴衆に何か応えさせて、その反応/意見で何らかの解答を導いていく。だけど、このもともとのソクラテスのやり方も、良いってワケじゃなかった。時として、反対意見の人を糾弾しちゃうような。
千葉大の先生の方は、このサンデルメソッドを授業でもやってるんだけど、
やっぱり、最初は意見が出てこなかったり。。とかイロイロあるそう。
この東大では白熱したけど。。。だけど、ココに来たヒトたち。応募は8000人もあったとか。東大も東大枠の300人ってあっという間に埋まってしまったし、もう、特別な人達の集団。いつも、こうなるなんて思っちゃいけないよね。
なーんてハナシから、
これから、こういう試み、おもしろい。
世界中で、いろんな大学とかとタイアップしてできたら良いね。ウェブとか使えるし。
って、わあ。楽しみ〜。

っていうので熱い時間は終った。


っていうのが、講義のレポートで、
すずめの意見は次の日記に。

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