ロービジョン学会7:医療の問題として
さて、今回の学会の最後。
すずめ、ちょっとびっくりだった。
シンポジウムのトリ、学会の全演題のトリは学会長のナガ先生。
「地雷踏んじゃいそうだけど..」
とおっしゃいながら、PPTの最後のスライドは
遮光眼鏡と
ソマリア沖の海賊退治のニポンの船だった。
遮光眼鏡が保険で買えないのはなぜか
なぜ、あの船がココにいるのか。
同じ背景があるのかも?
というもの。
そして、
何よりびっくりは、
この最後の演題のシンポジストは
内科系/医療政策問題系?のドクター H氏
眼科医師会の会長 H’氏
H氏はすずめのマイミクさんにゃおなじみのハナシ。
日本の医療コスト/政策の問題。
耳にタコかもだけど、こういう学会で、それって、ちょい、びっくり。
実はロービジョンケア。
現場ではこんなにもあんなにもいろいろ尽力してる人がいるのに、どうしようもないコトがあるのだ。
ORTモンダイ
この学会に来ると時々耳にする愚痴がある。
ロービジョンケアは眼科医、視能訓練士(ORT)福祉関係のエキスパートが連携して行う。眼科の疾患の何割かは治らない。進行を止めることすらできないものもある。
今は見えていても、将来見えなくなることが分かっているものもある。
しかし、見えなくなっても、変わりなく幸福な人生を送っていくべきだ。
それをサポートしてくれる様々なものがある。
それを手助けしてくれる職種の一つが視能訓練士だ。国家資格でもあり、眼科系医療知識/スキルはもちろん、光学やレンズ、福祉などの技能を持っている。
ロービジョンケアの大きな戦力である。
ところが!
医療のコスト面で、彼等の技能を生かす形にはなっていないのだ。
彼等の仕事。。。ロービジョンケアは保険点数にならない。
視能訓練士は国家資格を持つにも関わらず、雇う時の枠は、「事務員」しか無い。
それって、どーよ。
こんなに頑張ってるORTさん、
ort.....
本当はロービジョンケアの周りにはいろんな問題がある。
眼科医とコメディカルとの関係、広まって行かない事。。。。
イロイロ考えると、とどのつまり、ここに行き着く気がするのだ。
そして、
この問題、突き詰めて行くと、今の医療の問題のちょっとした核心に近い部分と同じものがある気がする。
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コメント
視能訓練士とは初めて聞きました。歯科技工士も国家資格なのに、実際に歯科で使われている義歯は中国製の安物ばかりで、何のための国家資格なのかよくわからん現象が起きているようですよ。
投稿: Uni●●●●● | 2009年8月31日 (月) 05時47分
>視能訓練士とは初めて聞きました。
ですよね。
有名じゃないし。。。
>歯科技工士も国家資格なのに、実際に歯科で使われている義歯は中国製の安物ばかりで、何のための国家資格なのかよくわからん現象が起きているようですよ。
それは知りませんでした。
って言う事は...どっちみち、保険診療で私たちには分かんないんでしょうけど、
日本製の良いモノを使ってる所と、
安物使ってる所があるってコトですよね。
どうやって見分けたら良いんでしょうね。
投稿: すずめ | 2009年9月 7日 (月) 21時24分