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2009年8月22日 (土)

ロービジョン学会6:すずめのケンキュっ2

すずめのケンキュっのつづきね。

今回のすずめのテーマは
「生活の中での見え辛さのシミュレーション」

メインのネタに使ったのは、某都立高校の数学の入試問題。

視覚障害の子って、目をものすごーっく近づけて見たりする。
10センチとかもっと。近づければ大きく見えるワケで、どんなタイプの障害であっても、そりゃ、そうだろう。
でも。。。当たり前のコトだけど、近づけると、大きくなる代わりに、見える範囲も狭くなる。その狭さがどうなるのか。正常な視野だったら良い。だけど、もし、真ん中がちょっとしか見えない視野だったら...たとえば、図形の問題とか、どう、見えるんだろう。人間の視覚って、視力の一番良い場所は真ん中のものすごく狭い範囲に限られる。
だから、もし、目をうんと近づけて、たとえば図形問題を見てるとすると、図形中のすべての記号がその視力の一番良い場所に入るわけじゃない。目を動かして、線を追いかけてすべての記号の在処を探り、問題を解いていくことになる。
これって、難しそうだ。
特別な訓練が必要なんだろう。
もしくは、特別な配慮がされていれば。。。たとえば、その子によっては、線を太くするとか?

なーんてのをシミュレーションしてみた。
生活の中での見辛さの視覚化。
いろんなモノを写真で撮ってみた。
すずめんちの冷蔵庫の中とか。(後ろに並んだ二つの瓶は自家製梅シロップね)
すずめんちの近所の道路とか。

すずめんちの近所の道路。
そんなに広く無い駅前の道。交通量は結構あって、目黒通りからカンパチや自由が丘に抜ける道でもあるんで、飛ばしてる人もいる。
その信号。
もし、視野が狭かったら、(狭さは視野表で表示)信号機を注視してる時、どの程度の周りのものが目に入るか。
視野が狭いと、目の前の目標物を見ながらその方向に歩くと安定して歩けるって言うけど。。。たとえば、青信号を見ながら歩いたら。
そしてもし、右折車が来たら...どのくらい、その車体は視野の中に入るんだろう。
ネタに使った視野、そんなに特別狭いモンじゃない。だけど、これだけ危ない。
だから、信号では右見て左見て。。。ってのが必要なんだろうけどね。

もひとつ。
道を曲がった時、もし、視野が狭い人の目の前を車が横切ったとすると。。。こんだけしか見えないのかも(ワイパーの所が少し)。これはコワイ。もちろん、音とかで車が来てるってのが分かるとは思うけど。。。お年寄りだったら怖いかも。

脳の病気で、視野が半分欠けてたら。。。駅のホームの片側。怖いかもだよね。
って感じのシミュレーション。

ちょい、想像すると怖いかな。

時々聞く話。
不便さを説明するのが大変。

でも、それを言ったら、福祉系の人が言った。
ウチまで(某福祉系施設)来てくれたので、こう、説明した。
こう、説明すれば良いのよって。

でもね、そんな、そこまで来てくれる人だったら、何もそこで説明なんてしなくたって、分かってくれてる、少なくとも興味持ってくれてる人じゃん。それだけでもう、味方じゃん。
世の中、さすがにそんなに甘く無いよね。本当の敵、本当に説明しなきゃいけない人はもっと、遠くにいて、もっと冷たい。そんな一緒に専門家の所に聞きに行ってなんてくれない。こっちを向いてさえくれない。。。。文書でヨコセだったりする。

あのね。普通の一般人は、「視野キョーサク」なんてコトバ、知らないの。
そんな見え方なんて、想像もできないし、っていうか、考えてみる事もしない。
目が見えないって言ったら、みんな全部見えなくて、盲導犬が全部やってくれて、自動販売機でジュースとか買ってくれちゃうって思ってる(コレはウソ)


視野狭窄で、真ん中の視力が高いと新聞でももっと細かいモノでも見えたりする。
だけど、本人は階段が降りられないっていう。
なによ。あのヒト、階段が怖いなんて言ってても、さっき、新聞なんて読んでたワヨってなコトを陰で言ったりしちゃうワケだ。

でも、その相手が仕事場のヒトの場合はまた微妙。
そんなに不便なら、辞めちゃえば?ってなコトになる。

だからね。
どこまで、感情的に、感覚的にピンとくる説明ができるかがポイントだと思うのだ。
そして、どういうフォローをすれば、どういうことなら自分でできるっていう説明ができること。

視野を説明するのは、確かにゴールドマン視野表は正確なのかもしれない。
だけど、素人にとっては、もしこれがチンプンカンプンであったら、正常視野のデータを見ても。
「ナンダカワケノワカラナイ、検査表を持って来た。きっとすんごいびょーきに違いない」ってなコトになっちゃったりするかもしれない。
正確だけど、リアルとして正確に伝わるとは限らないってモノはこの世にいっぱいある。

すずめのシミュレーションは正確じゃない。もっと言えば、人間の見え方なんて、再現できっこない。これが「正確な見え方」で、同じ視野の人であれば、同じように見えてると思われたら危険だ。
だけど、説明のツールにはなるかもしれない。
陰口を言う人たちに少しでも立ち向かっていくための。

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