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2009年7月 6日 (月)

必見、ベネトン広告

ベネトンの広告

表現としての


(本題は下の方。くだらないコト書いてるから読んでくれなくていいんだけど、URLだけクリックしてみてね)


最近のバーゲンの流行の一つに、「下取り」ってある。
要するに。。。何かひとつ持って来ると、
500円とか、1000円とか割引券を渡すっての。
これがウケてるらしく、いろんな所でやってる。
でもさあ、要するに、イメージ戦略ってだけなんだよね。
だって、そうやって回収したものが、セカンドハンドで売れるはず無いじゃん。
単に500円まけますって言っても、あんましインパクトない。
たとえば、Tシャツ1980円で、これ、500円まけますって言ったって。1500円。
イマドキ25%引きなんてだ〜れも見向きしないヨ。
すずめは75%offにならなきゃスルーだからね。
だけど、「下取り」します。なんて言うと、お得な感じしちゃうんだろうね。
まあ、そういうのでダマされるのって、せいぜい今年いっぱいだと思うけどね。


ってのを見て、本当は思い出したことがある。
10年位前、
同じキャンペーンを
たしか、ベネトンがやってたのだ。

クローゼットを空にしよう!

っていうの。あなたの家のクローゼットの洋服、お店にもってきてください。
どこかの国?だったか、届けますっていうの。
で、思い出した。
最近、やらないから、忘れちゃった人、多いかも?
ベネトンの広告ってすごいんだヨ。

って、やっと本題ね。


すずめが一番最初に、記憶してるのはコレだ。1989年

http://www.investis.com/il/images/benetton/2545.jpg

ベネトンは初期のころ、こういった人種問題を扱ったものが多い。
なぜなら、このころ「広告」では宗教と人種問題は御法度だったから。
絶対にあり得ないものだった。(そういう意味では今もそうだ)

http://www.investis.com/il/images/benetton/2560.jpg

これは1991年

タイトルは「Tongue」
子供たちが見せているのは、まさにTongueだが
言葉/言語と解釈すると興味深い。

こういうアプローチは更に続く。


http://www.investis.com/il/images/benetton/2578.jpg

United colors...ofで、ハートは同じだ。
これは1996年のもの。
この頃はもう、表面的にはBlack Peopleっていう存在への隔たりは、上の時代とは変わっている。だから「心」の問題へシフトしているという意味合いだったろう。

ベネトンはこのような訴求を全世界へ同時発信していた。そう、アパルトヘイトの渦中にある南アフリカでも。


これらは「美」が虚像の上に立っている。
広告という存在自体に対するアンチテーゼでもあるわけだが。。。

http://www.investis.com/il/images/benetton/2554.jpg


こういうのを見せられると、
そういう理屈は吹っ飛ぶ。


当時、日経デザインかなにかの記事で読んだと思うけど、
「革命的で無ければ広告じゃない」
っていうことで、どれも、ドギモを抜かれるインパクト。


これはこの時代だけでなく、今でさえ、革命的だ。

http://www.investis.com/il/images/benetton/2602.jpg

これは評判になったから、覚えてる人も多い?
タブー中のタブー。すずめの記憶だと、黒人と白人の組み合わせもあったかな。

一番すごかったのは、コレだよね。

http://www.investis.com/il/images/benetton/2662.jpg

すずめが記憶してるのは、赤ちゃんにこのスタンプが押されてるのだったんだけど、なぜか見当たらない。
HIV Positive
1993年


どの広告も、年代を理解しないと、意味が分からない。

http://www.investis.com/il/images/benetton/2623.jpg


エイズで死の床にある家族。
1992年


http://www.investis.com/il/images/benetton/2548.jpg

血まみれのボスニア兵士のシャツ。1994年

http://www.investis.com/il/images/benetton/2554.jpg

コレ、広告だからね。ファッションブランドの。


http://www.investis.com/il/images/benetton/2575.jpg


電気椅子。。。
こんな、生活感すら感じさせるものだったのか。。。
この写真、何となく、新聞広告の白黒写真で覚えてる。
1992年。

http://www.investis.com/il/images/benetton/2599.jpg

人形を抱く女の子。1992年。
この前の年、1991年に湾岸戦争が始まっている。

http://www.investis.com/il/images/benetton/2566.jpg
骨を持つ兵士...少年だろうか。
大腿骨。誰のだろう。背景にはどういう人生があったんだろう。

http://www.benetton.co.jp/company/ad.html

http://press.benettongroup.com/ben_en/image_gallery/campaigns/?branch_id=1109

他にもいろいろある。


説明はいらないけど。。。

パタパタしてたら、説明してるサイトも見つけた。


http://www.ne.jp/asahi/box/kuro/report/benettonad.htm


結局、すずめの記憶の隅にあった、
「クローゼットを空っぽにしよう」キャンペーンについては見つからなかったけど。
久しぶりに思い出した。


広告が、
一つの表現芸術であった時代
その大きなインパクトで、社会にメッセージを投げかけていた。


本当は、こういうの、いっぱいあった。
ちゃんと、新聞や雑誌に「広告」として載って。
プレイボーイのとか、ワーゲンのとか。
ホントはイエローブックスのミュッシャとかもそうかも。
そういえば、ライフ誌も無くなったんだなあ。
誰も求めないんだろうか。
こういうの。

経済主導の今、めっきり見なくなってしまった。

また、戻ってくるだろうか?

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コメント

こんにちは!

>経済主導の今、めっきり見なくなってしまった。

たしかに、いまでは表現面積の隅から隅まで商品情報(+エコ)。そもそもコンセプトが“社会的メッセージ”なんてストレートな広告を僕も最近見ていません。カッコツケて″CSR”なんてコトバはよく使うのに、それが前面に出せないのは、やっぱり資金繰りのせいか!? 何もしないことが、「いま、それどころではない」というメッセージになっているのか!?

人間工学的に「ヒトの情報処理速度は100bit」というところから、こんな世の中で、もはやヒトが社会問題を取り扱うには限界に達していのではないかと、個人的に分析しています。

投稿: Uni●●●●● | 2009年7月13日 (月) 15時53分

Uni●●●●●さま、
コメントありがとうございます。


>そもそもコンセプトが“社会的メッセージ”なんてストレートな広告を僕も最近見ていません。

本当は、公共広告機構なんかのがそれに近いかも?
って思うんですが。。。

でも、おっしゃるように、
作り方としては、こういう手法、無くなっちゃって見る方にもつまんないですよね。
どれも、タレントを使ってそのキャラでイメージを作って、そのギャラの高さを見せつけることで、企業の業績を宣伝して。。。みたいな。
つまんなさすぎのモノばかり。


>人間工学的に「ヒトの情報処理速度は100bit」というところから、こんな世の中で、もはやヒトが社会問題を取り扱うには限界に達していのではないかと、個人的に分析しています。

100bitでも作り出せるメッセージはあるって思うんですけど。たとえ、複雑な社会問題がテーマであっても。

投稿: すずめ | 2009年7月15日 (水) 01時54分

すずめさん、

日本語が下手で済みません。
英語はもっと下手ですが。。。

人間工学的に「ヒトの情報処理速度…
というくだりですが、これは発信側の能力ではなく、受信側の能力という意味です。特に日本では、なんであろうとあまり社会運動化することがないですよね。それって、すでに国民のメンタルワークロードが仕事に費やされて、自分や家族のこと以外に関心を寄せる余裕もないってことじゃないかと思いました。

投稿: Uni●●●●● | 2009年7月15日 (水) 22時26分

レスポンスいただいてたのに、ごめんなさい


>人間工学的に「ヒトの情報処理速度…受信側の能力という意味です。

分かります。ただ広告の場合、ちゃんと、受け手のキャパシティも想定して作るので、同じかもって思います。


>特に日本では、なんであろうとあまり社会運動化することがないですよね。

そうですよね。
よその国のデモとか見てると、すごいな。国が青春してるじゃんって思います(^^;


>それって、すでに国民のメンタルワークロードが仕事に費やされて、自分や家族のこと以外に関心を寄せる余裕もないってことじゃないかと思いました。

余裕の問題なんでしょうか。。。。
何のかんの言っても、その実、あんまり社会の変革に期待してないってことじゃないかなあ。。。

投稿: すずめ | 2009年7月30日 (木) 22時25分

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